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【BrainShare vol.3】ノベル本社に侵入! ネットワーク最前線の開発基地の内部が明らかに!

2001年03月22日 22時23分更新

文● UpsideJapan 鹿毛正之

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今回我々は、日本からの取材としては初めて、ノベルのネットワーク監視ルームを撮影することに成功した。“GNOC”(ジーノック:Global Networking Operation Center)と呼ばれるこの部屋は、全世界に広がるノベル社内のネットワークを一元的に管理する部署だ。

ここでは、世界中のノベル社内で使用しているアプリケーションやネットワークの監視を24時間体制で行なっている。障害が発生した場合には、ほぼリアルタイムで巨大スクリーンにステータスが映し出されるため、現地のスタッフが障害に気づく前に、GNOCのスタッフが障害を復旧してしまうこともあるという。

またGNOCはノベル社内のヘルプデスクとしての役割も果たしている。各地のオフィスからGNOCに掛かってきた電話は、最初に電話を取った担当者が適切なスタッフを探しながら対応してくれるため、たらい回しにあうことはないそうだ。GNOCは同ビルの使用が始まってからオープンしたためまだ9カ月しか稼動実績がないが、ヘルプデスクの効率化や障害復旧の迅速化によるコスト削減効果は計り知れないという。

GNOC
世界中のノベルネットワークを監視するセンター

世界中から顧客がテストのために集まるスーパーラボ

ネットワーク製品を主力とするノベルにとって、大量のマシンを接続してのテストは、製品開発に欠かせない大事なプロセスだ。この大規模テストを行なうための施設が、“スーパーラボ”と呼ばれるテストファシリティーである。

ここには常時1800台以上の各種マシンが用意されており、大規模なテストが日夜行なわれている。ノベル社内の開発スタッフによるテストはもちろん、ノベル製品のインプリメントを行なう顧客やコンサルタント企業が、このスーパーラボを利用して製品チェックを行なうことも多いという。

出荷前の製品を扱うためにスーパーラボのセキュリティーは厳重で、巨大なスペースにも関わらず外部との出入口は一カ所のドアしか設けられていない。そのドアにももちろん電子ロックが掛けられており、開発やテストに関係ない社員のIDでは入場することができないという厳重さだ。今回の取材でも残念ながら入場は許されず、入口ドアからの撮影のみが許可された。

スーパーラボ
1800台以上のマシン備えるスーパーラボ、右側のガラス窓の向こうにマシン群が見える

このノベル本社が位置するのは、ソルトレイクシティーからクルマで30分ほど南下したプロボという街だ。プロボには全米最大の私立大学であるブリガムヤング大学があるほか、ハイテク企業も多く集まっており、高い成長率を誇っているという。人口10万人ほどのプロボにおいてノベルは最大規模の企業であり、同社前の道路には“Novell Place”の名が冠されている。

プロボ市
ノベル本社がある米ユタ州プロボ市

本社ビル内にはまだ使われていないスペースも多く、拡張の余地が残っているように感じられた。それでも、先月には従業員3500人のケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズを買収するなど、同社はますますの拡大傾向にある。このビルの隣に新しいビルが建設されるのも、そう遠い日ではないのかもしれない。

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