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【詳報】J-フォン、3Dポリゴンエンジン搭載携帯を6月に発売

2001年03月16日 17時58分更新

文● 編集部 今井睦俊

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J-フォン(株)/J-フォン東日本(株)/J-フォン東海(株)/J-フォン西日本(株)のJ-フォングループ、バンダイネットワークス(株)、(株)エイチアイ(HI)は15日、都内で記者発表会を開催し、3Dポリゴンエンジン『マスコットカプセルエンジン/Micro3D Edition For J-Phone』の携帯電話機への実装に成功したと発表した。記者発表会には、J-フォンの技術本部長の桑折恭一郎専務取締役、バンダイネットワークスの林俊樹代表取締役社長、HIの川端一生代表取締役社長などが出席した。

携帯電話機で表示した3次元表示のガンダム『マスコットカプセルエンジン/Micro3D Edition For J-Phone』で表示した3次元キャラクターのガンダム / (c)創通エージェンシー/サンライズ
独特の質感で立体表示した例3次元キャラクターを手書き風の独特の質感で立体表現できるという。画面は、たれぱんだ /(c)SAN-X+GREEN CAMEL

今回発表した3Dポリゴンエンジンは、HIのパソコン用3Dレンダリングエンジン『マスコットカプセルエンジン』をベースにHIとバンダイネットワークスが共同開発し、J-フォンの新型携帯電話機へ実装したもの。同エンジンを用いると、サーバーからダウンロードした3次元キャラクターデータを携帯電話機のディスプレーで立体的に表示し、携帯電話機のボタン操作やJavaアプレットからの命令で、拡大/縮小/回転/視点切替など、キャラクターの立体画像を動かせるという。

動作環境は、整数演算が可能な10MHz以上の32bitCPU(浮動小数点演算は不要)と32KB以上のメモリーを搭載した携帯電話機。エンジンの表示性能は、1~500ポリゴンを毎秒4~20フレームで描画可能となっている。また、光源計算を省いた独自のテクスチャー処理を行なうことで、プログラムサイズを既存のポリゴンエンジンと比べ10分の1にした。さらに、3次元キャラクターの平均データサイズは50~70KB程度で、3次元キャラクターのモデリング/テクスチャー/アクションなどのデータを別々にダウンロードし、3次元キャラクターの形状/質感/動作などを変更できるという。

データのロード方法をの説明したスライド
説明用のスライド。3次元キャラクターのモデリング/テクスチャー/アクションなどのデータを別々にダウンロード可能という

そのほか、市販の3Dグラフィックスツール(ソフトイマージの『Softimage』/ディスクリートの『3ds max』/ニューテックの『LightWave』など)で作成した3Dポリゴンデータを、独自開発のコンバーターを通すことで、同エンジンのフォーマットに変換可能。同エンジンを用いた具体的なコンテンツサービスは未定で、当初は、J-フォンが公認したコンテンツプロバイダーからのサービス提供を考えているという。J-フォンの桑折恭一郎専務は、同エンジンを『キャラクタービジネスのほか、将来的には、立体商品紹介など、携帯電話を用いたモバイルコマースのプラットフォームにしていきたい』と述べた。一方、バンダイネットワークスの林俊樹社長は、同エンジンのビジネスを『携帯電話を用いたASP事業として、コンテンツサービスの新しい柱に育てたい』とコメントした。なお、J-フォングループは、6月に同エンジン搭載の新機種を出荷するとしている。

市販の3Dグラフィックスツールのデータを利用できる
独自開発のコンバーターにより、市販の3Dグラフィックスツールで作成したキャラクターデータを使用できるという

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