VIAの「Apollo Pro266」は、PentiumIII/Celeronプラットフォーム待望のDDR SDRAM対応チップセット。現行の主力であるi815E/i815EPをあらゆる面で凌駕するスペックを持つこのチップセットの実力を検証していこう。
マザーボードの最重要部品
「チップセット」の役割
チップセットは、PCをシステム内を行き交うデータのやりとりを制御する役割をもち、チップセットの機能の違いで利用できるCPUやメモリの種類(速度),またAGPやHDDインターフェイスの最大データ転送速度などが決まる。 |
一方、「速いメモリ」として最近注目を集めているのが「DDR SDRAM」だ。「DDR」とは「Double Data Rate」の略で、現在一般的なPC133 SDRAMの2倍の速度(266MHz)でデータを転送できる能力をもつ。SDRAMと同じ100MHzや133MHzのクロックを使いながら、そのクロックの立ち上がりと立ち下がり、両方に同期してデータ転送を行うことで、2倍のデータ転送レートを実現しているのだ。すでにAthlon用のチップセットでは、DDR SDRAM対応チップセットとしてAMDの「AMD-760」やALiの「ALiMAGiK 1」などが登場しているが、PentiumIII/Celeron用のDDR SDRAM対応チップセットとしてはApollo Pro266が初となる。Intel CPUのユーザーもようやく「速いメモリ」DDR SDRAMの恩恵を受けることができるようになったというわけだ。
Apollo Pro266は、DDR SDRAMに対応しただけでなく、チップセット間バスの拡張など、Apollo Pro133Aからはさまざまな面で機能強化が図られている。 |
SDRAMの2倍のデータ転送速度を持つDDR SDRAMのモジュール。一見SDRAMとほとんど変わらないが、切り欠きの位置が異なっている。ピン数は184ピン。 |