このページの本文へ

副首相率いるアイルランド企業と、NEC、日立などが業務提携

2001年03月14日 18時14分更新

文● 編集部 桑本美鈴

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

アイルランドのメアリー・ハーネイ副首相兼産業貿易雇用大臣が64社のアイルランド企業を率いて来日、日本企業各社とさまざまな契約を結んだほか、9のエージェンシーが販売および提携に関する合意を成立し、14日に両国企業による提携調印式が都内ホテルで行なわれた。

アイルランドは国全体でIT関連事業の発展に力を入れており、ここ数年にわたり急速な経済成長を続けている。また海外企業に対する誘致活動も熱心に行なっており、近年は日本企業との間でもさまざまな協力関係が構築されつつあるという。

今回の64社からなる貿易使節団は、主にテレコミュニケーションやソフトウェア、プロセス制御/装備、エンジニアリングサービス、教育、食材、衣料といった分野の企業によって構成されており、過去最大規模となる。

本日行なわれた式では、各社の提携を代表し、日本電気(株)(NEC)とEngineering Solutions International社(ESIL)、(株)日立製作所とParthus Technologies社、三菱重工業(株)とShanahan Engineering社の3提携について調印が行なわれた。

NECとESIL社は、NEC製のスーパーコンピューターの導入に関して合意した。ESIL社は、コンピューター上で機械装置類の設計、試作、実証試験を行なうシミュレーションエンジニアリングに特化した計算サービスを提供する会社。ロールスロイス航空エンジン社や欧州宇宙機関などが主な顧客となっている。

今回の契約により、ESIL社は『SX-4/8A』を中心としたシステム一式を導入するほか、今後販売予定のSXシリーズ後継機種など、複数年にわたりNEC製スーパーコンピューターを導入する。これはアイルランドにおけるNEC製スーパーコンピューターの初導入案件となる。

ESIL社は、NEC製スーパーコンピューターの導入により、シミュレーション能力の向上を図り、顧客向けの試作品作成のコスト削減やリードタイムの短縮を実現したいとしている。

NEC
NECとESIL社の調印の様子

日立製作所とParthus社は、Parthus社のBluetoothプラットフォーム『BlueStream』を採用したシステムオンチップ製品の開発において協力することで合意した。Parthus社は、半導体向けIPプラットフォームの供給/開発会社。

Parthus社は日立に、相互通信接続用制御回路『BlueStreamベースバンド部リンクコントローラ』と、制御用ソフト『プロトコル・スタック・ソフトウェア』をライセンス供与する。

日立は、SuperHマイコンとそれに最適化したBlueStreamベースバンド部リンクコントローラを利用してベースバンドICを開発する。さらにBlueStreamの高周波インターフェースに接続するための高周波IC(BiCMOSベース)も開発する。これらのIC開発により日立はBluetooth製品の早期市場投入を図るという。

日立
日立とParthus社の調印の様子

Shanahan Engineering社は、三菱重工業より、英国に新設した1200MW(メガワット)の発電所に対するメンテナンス事業や、米国に新設する2つの発電所の建設監督/委託サービス事業などを受注した。

調印式終了後、メアリー・ハーネイアイルランド副首相兼産業貿易雇用大臣は、「アイルランドの企業は、うまくミッションが終わって喜んでいる。日本でのビジネスの機会が開かれてうれしく思う。今回15社を連れてきたが、それぞれソリューションを日本のテレコム関係企業に披露した。日本の企業が抱えている問題について、アイルランドからテレコムやワイヤレスに関するソリューションを提供できるだろう」

「アイルランド経済は急速に伸びている。この30年で農業国からハイテク経済国へと発展した。政府が直接仕事を作るわけではないが、正しい予算を組んで企業家の活動を支援できるように努力する。これまでアイルランドは英国ばかりに目を向けていたが、今は地理的なことは問題ではない。日本でアイルランドのビジネスの機会を広げたい」と来日の成果について語った。

副首相ハーネイ副首相。当初予定されていたアイルランドのバーティ・アハーン首相が都合で来られなくなったため、その代理として来日。「日本と友好関係を築くことが重要」

またアイルランド政府商務庁は、投資会社(株)サンブリッジのベンチャー企業向け共同オフィス“ベンチャーハビタット”(東京/渋谷)内に、インキュベーションセンター“Enterprise Ireland トレード・テクノロジーセンター”を13日付けでオープンした。

センターには10社ほど入るスペースがあり、まずNetwork365社、Xiam社、Kerry ingredients社、trintech:ePayment社の4企業の日本支社と、Enterprise Ireland トレード・テクノロジーセンターのオフィスが入居、今後2001年末までに計8社のアイルランド企業8社が日本で事業を開始する予定。副首相は「センターは日本での事業展開を支援するのが目的。政府として、事務的な手続きも支援する」としている。さらに日本企業向けにウェブサイトも開設し、ITやテレコム情報を提供するという。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

最新記事

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン