このページの本文へ

バーテックス リンク、携帯向けウェブコンテンツ変換サーバーを発売

2001年03月13日 22時10分更新

文● 編集部 佐々木千之

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

(株)バーテックス リンクは13日、インプローブ・ネットワークス(株)との事業提携を発表し、その第1弾としてインプローブが開発したウェブコンテンツ変換サーバーソフト『CAFEMOON C3GATE Server』(カフェ・ムーン シー・スリー・ゲート・サーバー)を16日に発売すると発表した。

インプローブ・ネットワークス(資本金:9000万円)は、神奈川県横浜市に本社を置く'89年設立のソフトウェアベンチャー。代表取締役社長の角智雄氏によると「5年ほど前からJavaに特化し、Javaを使った企業向けアプリケーションの開発と研究を行なっており、JavaとJiniを利用した技術者集団を目指している」という。インプローブが携帯電話向けのサービスを提供するサーバーソフトウェア製品群“CAFEMOON Products”の開発プロジェクトを進めており、今回発表されたCAFEMOON C3GATE Server(以下C3GATE Server)はその最初の製品となる。

由利義和代表取締役社長
バーテックス リンクの由利義和代表取締役社長
角智雄代表取締役
インプローブ・ネットワークスの角智雄代表取締役

C3GATE Serverは、パソコンのウェブブラウザーで見ることを想定して作成されたウェブコンテンツを、携帯電話やPDAなどのウェブブラウザーで利用できるように自動的にデータの変換を行なうサーバーソフト。すべてJavaで書かれており、Servlet(※1)として動作する。C3GATE Serverが動作するサーバーは、ウェブサーバーとインターネットの間に設置する。携帯電話からウェブコンテンツにアクセスがあると、C3GATE Serverの変換ロジックが自動的に、それぞれの端末の表示能力に合ったデータ形式(ページ記述言語、画像ファイル形式)に変換するしくみ。このため、既存のウェブコンテンツを低コストで携帯電話対応にできるとしている。元となるコンテンツは“Java Server Pages”(JSP)、“Active Server Pages”(ASP)、“Common Gateway Interface”(CGI)、“PHP Hypertext Preprocessor”(PHP)を使ったものに対応するほか、SSLもサポートしている。

※1 Servlet(サーブレット):Javaで書かれたプログラムの1種。サーバーからダウンロードされるなどして、ローカルマシン上で動作するプログラムをApplet(アプレット)と呼ぶのに対し、サーバー側で動作するJavaプログラムを指す。

CAFEMOON C3GATE Serverのシステム構成図CAFEMOON C3GATE Serverのシステム構成図

変換可能な携帯電話の端末では、(株)NTTドコモの“iモード”、auグループとツーカーセルラーグループの“EZweb”、J-フォングループの“J-スカイ”、PHSでは、NTTドコモの“ブラウザホン”、アステルグループの“ドットi”に対応する。また、各インターネットサービスのバージョンによる仕様の違いや、個々の端末ごとに異なる仕様(画像表示機能など)にも細かく対応する。携帯電話は新しい機能を持った新製品が次々と登場するが、こうした新製品に対応した変換ロジック部分のアップデートも行なうとしており、各種のPDAについても対応する予定。

携帯電話キャリアーによるサービスの違い
携帯電話キャリアーによるサービスの違い
ウェブ直販サイトを、異なるキャリアーの携帯電話で表示させた
CAFEMOON C3GATE Serverを通して変換された、バーテックス リンクのウェブ直販サイトを、異なるキャリアーの携帯電話で表示させた

製品構成と価格は、1台のコンテンツサーバーに対応したStandard Editionが1CPUあたり50万円、複数のコンテンツサーバーに対応したEnterprise Editionが1CPUあたり150万円となっている。Enterprise Editionは一度変換したコンテンツをキャッシュして、次回以降の処理を高速化するキャッシュ機能を備える。さらに、クラスタリングなど日本IBM(株)の企業向けウェブサイトシステム『WebSphere Application Server』の機能に特化した『CAFEMOON C3GATE Server for WebSphere』が1CPUあたり200万円(6月中旬発売予定)。年間保守料金は製品価格の20%となっている。なお、これらの製品価格は「他社の同等の機能を持つ製品と比べて半額以下の低価格」(バーテックス リンクの由利義和代表取締役社長)としている。

バーテックス リンクによると、CAFEMOON Productsについては今回のC3GATE Serverに限らず、今後発売される製品についても同社が独占販売代理店となり、企業やサービスプロバイダー向けに販売するとしており、初年度10億円の売り上げを見込んでいるという。

発表会では、インプローブが年末の製品化を目指して開発中という、携帯端末を使ってインターネット経由で、家電製品を外出先からコントロールするシステム『CAFEMOON@HOME』(カフェ・ムーン・アット・ホーム)のデモンストレーションも行なわれた。C3GATE Serverはもともと、CAFEMOON@HOMEのためのゲートウェイサーバーとして開発されていたが、バーテックス リンクが単体でも十分売り物になると判断して、単独製品として発売に至ったものだという。さらに詳細は公開されなかったが、エージェントシステム『CAFEMOON DaNA』も開発中であるとしており、これらもバーテックス リンクから発売される予定。

開発中のCAFEMOON@HOMEの概要
開発中のCAFEMOON@HOMEの概要
CAFEMOON@HOMEのデモで
CAFEMOON@HOMEのデモでは、携帯電話を使ってテレビとビデオの操作が行なわれた

インターネット対応携帯電話が普及するにつれて、携帯電話を使った業務システムが各社から提供されているが、それぞれのシステムが個別に各種サービスに対応することは難しく、iモード専用などというシステムが多い。C3GATE Serverと同じような機能を提供するソフトウェアや、ASPによるサービスが登場してきており、コンテンツ変換システムの利用が広がりつつある。これまでiモードに偏っていた感のある携帯電話向けサービスだが、こうしたシステムが一般的になれば、端末を気にせず利用できるため利用者にとってのメリットは大きく、モバイルコマースなどモバイルサービスの普及が一層促進されると考えられる。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

最新記事

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン