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Video Blaster MovieMaker

Video Blaster MovieMaker

2001年03月12日 20時16分更新

文● 岡本

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Video Blaster MovieMaker

クリエイティブメディア

2万5800円

USB接続の外付けボックスでビデオデータをMPEG2化し、PCに転送してくれるキャプチャユニット「Video Blaster MovieMaker」がクリエイティブメディアから登場した。同種の他製品との最大の違いは、TVチューナを内蔵せず、ビデオキャプチャに特化している点。その分、極めて簡単な操作でビデオキャプチャが行えるのが特徴だ。

ビデオキャプチャ初心者に適した
お手軽&シンプルな操作が特徴

 その「Video Blaster MovieMaker」だが、本当に初心者でもつまづくところがほとんどないと思われるほど、非常に簡単な手順でビデオキャプチャが行える。

本体前面に、ビデオデッキなどと接続する各種入力コネクタが用意されている。コンポジットとS-VIDEOのビデオ入力は、同時には使えないが、2台のデッキを繋いでソフト上で切り替えて使うことができて便利。
 気をつける必要があるのは、キャプチャボックスをPCに接続する前にユーティリティソフトをインストールしておくことだけ。その後は、付属のUSBケーブルでPC本体とキャプチャボックスを、ビデオケーブルでキャプチャボックスとビデオデッキなどを接続すればいい。なお、本機はUSBバスパワードでは動作しないため、付属するACアダプタの利用が必須である。

 本体の端子は、PCと接続するUSBポート以外に、ビデオ入力がコンポジットとS-VIDEO、サウンド入力がステレオ対応のRCA端子とマイクインがそれぞれ用意されている。入力端子の切り替えは自動ではなく、付属のユーティリティで設定変更する必要があるので注意したい。



付属ユーティリティのメインウィンドウ。プレビュー画面は、このようにメインウィンドウの上部に表示するほか、単独にフリーサイズで表示させることも可能。

 付属ユーティリティの操作も実にシンプルそのものだ。基本的には録画ボタンと停止ボタンをそれぞれのタイミングで押すだけ。録画したムービーは、最初の1フレームがサムネイル形式でメインウィンドウ内に表示され、これをクリックすると再生できる。

 また、録画画質をVideoCD形式(352×240ドット/1.15Mbps)に設定し、なおかつクリエイティブメディア製のCD-R/RWドライブを内蔵している場合には、付属ユーティリティから直接VideoCDを作成することまで可能。この機能は、基本的にクリエイティブメディア製のCD-R/RWドライブでの動作しか保証していないが、本機で作成したVideoCD形式のMPEGファイルは、編集部のテストでは「B's Recorder Gold」「WinCDR 6」「nero5」など主要なCD-RライティングソフトでもVideoCD用ソースとして問題なく認識できた。よって、付属ユーティリティのVideoCD作成機能が利用できるかどうかは、さほど心配する必要はないだろう。



ViedoCD形式でキャプチャした場合、付属ユーティリティから直接VideoCDを作成することも可能。もちろん、一般的なCD-Rライティングソフトも利用できる。
このように、画質設定の項目は結構少なめ。初心者にとっては迷わずに利用できるメリットがあるが、ヘビーユーザーにはちょっと物足りないかもしれない。

 VideoCD形式以外の録画画質の設定だが、操作を簡略化するためか、細かな設定項目はほとんどない。エンコード方式にMPEG1を選択した際は、解像度は352×240ドット固定で、ビットレートは0.5/1.15/1.5/2Mbpsの4通り、音声は192/224kbpsの2通りの設定が可能。MPEG2選択時には、解像度は352×480ドット固定で、ビットレートは1~6Mbps(0.5Mbps刻み)、音声はMPEG1と同じく192/224kbpsの2通りである。

 MPEG2形式での解像度の低さが気になるが、PC用ディスプレイでフルスクリーン表示を行うと、やはり画像の荒さがはっきり認識される。本製品の性格として、この程度の解像度で十分という判断があるのかもしれないが、720×480ドットの解像度があれば、ベターだったろう。また、実際の映像の画質だが、映像のスムーズさという点では、まずまずといったレベルだが、画像全体に若干シャープさに欠ける傾向があった点は気になった。

 一方、本機のメリットとしては、この種の製品では珍しく、Windows 98/Me以外に加え、Windows 2000にも対応している点が挙げられるだろう。さらに付属ユーティリティの動作が全体的に安定しており、ソフトがハングアップしてしまったり、不安定な動作から映像がコマ落ちを起こしたりといった機会には遭遇しなかった。これは当然といえば当然のことなのだが、初心者の場合、この手のトラブル対策に手を焼く機会も多いと考えられるので、この点でもお勧めできる製品と言える。

 ヘビーユーザーには機能的に少々不満が残るかもしれない本製品だが、簡単にしかも安定してビデオキャプチャができるというのは大きなポイントだ。価格の方も、定価は2万5800円だが、実売では2万円前後と手頃なのもうれしいところ。画質云々のこだわりよりも、簡単な使い勝手や手軽さを第一に求めるビデオキャプチャ入門者に最適な製品だろう。



本体後面には、USBポートとACアダプタのコネクタ、そしてリセットボタンが用意されている。編集部でテストした限りでは、ソフトや機器がハングするケースもなく、このリセットボタンを使うことはなかった。

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