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PCG-C1VRX/K

PCG-C1VRX/K

2001年03月09日 23時10分更新

文● 山崎

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PCG-C1VRX/K

ソニー

オープンプライス
23万5800円(SonyStyleダイレクト価格)

CPUにCrusoeを採用し、バッテリでの長時間駆動を可能にしたミニノート「PCG-C1」の2001年春モデル「PCG-C1VRX/K」は、基本スペックの強化に加え、Bluetoothによる無線通信機能や、動画をライブ配信するためのアプリケーションが追加され、モバイル用途でより活用できるマシンへと進化を遂げている。

CCDカメラ内蔵PCならではのライブ配信機能を搭載

PCG-C1VRX/K本体左右側面
本体に装備するインターフェイス類は、右側面にAV出力、USB、ディスプレイアダプタ、モデムの各端子を、左側面にはi.LINK(4ピン)、PCカードスロット、メモリースティックスロットという配置になる。

 PCG-C1VRX/Kは、CPUにTransmetaの「Crusoe TM5600」を採用するモバイル性を重視したミニノートだ。CPUの動作クロックは前モデル「PCG-C1VJ」の300~600MHzより少し引き上げられ、300~667MHz動作へとパフォーマンスの向上が図られている。HDD容量も、CCDカメラを内蔵するノートPCらしく、大量の静止画や長時間の動画撮影に対応できるよう、以前より余裕を持って12GBから20GBへと増強されている。それ以外のスペックは従来モデルを継承している。メインメモリは128MBのSDRAMをオンボードに搭載し、1基搭載する専用メモリスロットを利用して最大192MBまで増設可能だ。ただしメインメモリのうち16MBは、x86命令をCrusoeアーキテクチャに最適化したコードに書き換えるエミュレーションソフト「CMS(Code Morphing Software)」が使用するため、Windowsから利用できるのは実メモリ量-16MB分となる。

 画面表示は、1024×480ドットと変則的な解像度の8.9インチワイドTFT液晶に、ビデオメモリを8MB内蔵するATIのビデオチップ「RAGE Mobility-M1」の組み合わせ。縦480ドットの解像度は一般的なアプリケーションを利用するには少し狭い印象だ。しかし、液晶上部にビルトインされているCCDカメラで動画のキャプチャや静止画撮影を行うための「Smart Capture Ver.4.1」や、動画編集ソフト「MovieShaker Ver.2.0」をはじめ、プリインストールソフトの多くは、PCG-C1シリーズの横長液晶でも無理なく利用できるようにウィンドウがデザインされており、縦方向の画面の狭さを気にすることなく操作可能だ。



パーキャスTVのWebページ
パーキャスTVでのサーバ予約からライブ配信までのすべてを行える「URecSight」。中央に並んでいるのは、撮影中の映像にリアルタイムに効果を加えるための各種エフェクトのサンプル。パーソナルキャスティングのためのPCである「PCG-GT1」のURecSightに搭載されていた「Imagestation」モードは用意されない。

 248(W)×152(D)×27~29(H)mm/995gという、携帯性にすぐれたミニノートであるPCG-C1VRX/Kの“機動力”を最も活かせるソフトが、新たにプリインストールされた「URecSight Ver.1.2」だ。インターネットを通じて個人で動画のリアルタイム配信を行う「パーソナルキャスティング」サービスを有料で提供しているWebサイト「パーキャスTV」に接続し、ライブ配信を行うサーバの予約から、実際のストリーミング配信までのすべてをこれ1本で実行できる。PCG-C1VRX/Kが内蔵する35万画素プログレッシブスキャンのCCDカメラを使って撮影した動画を、画面サイズ160×120ドット、フレームレート10fpsのRealVideo形式にリアルタイムにエンコードしながら、パーキャスTVの動画配信サーバに送信することが可能である。しかも撮影中の動画に、「モザイク」や「セピア」といった効果を加えたり、花柄やハートのフレームを画像に重ねたりといった各種のエフェクトをリアルタイムにかけるなど、映像を演出しながらの配信も行える。



パーキャスTVのWebページ
インターネットを利用して個人で手軽に映像のリアルタイム配信を行うための場としてソニーが運営するWebサイト「パーキャスTV」。映像配信の利用料金は配信するストリーム数などで異なり、1500円/10分~(画面をクリックするとパーキャスTVに移動します)。

 パーキャスTVで映像の配信を行うときは専用のアクセスポイントを利用するため、安定した通信環境で映像を配信することが可能だ。ただしPCG-C1VRX/Kの内蔵モデムでは、アナログ電話回線を利用した33.6kbpsまでの速度しか得られないため、PIAFS 2.0/2.1あるいはISDNを利用した64kbps以上でのアクセスが推奨されている。ライブ配信というシチュエーションとPCG-C1VRX/Kの機動性を考えれば、PHSデータ通信カードやPHS接続ケーブルなどを利用したPIAFS 2.0/2.1でのダイヤルアップが現実的だろう。配信する映像のビットレートは、動画を試聴するユーザーの回線品質を考慮して20/34/45kbpsのいずれかからの選択となる。

 モバイル用途ではバッテリ駆動時間が気になるが、ASCII Lab.製バッテリベンチの結果は、Crusoeの動作クロックを667MHzに固定した場合で1時間33分、300MHz動作時は2時間12分となった。動画配信を行うには、念のためACアダプタを利用したいところだが、パフォーマンス的には300MHz動作でもエンコード作業に破綻をきたすことはなかったので、さらにモデムカードを利用することを考えても30分程度の動画配信であれば充分にバッテリ駆動のみで対応できるだろう。



キーボード手前のLEDインジケータ
Bluetooth機能をオンにすると、キーボード手前のLEDインジケータが青く点灯する。

 PCG-C1VR/Kのもうひとつの注目点は、新機能であるBluetoothによる無線通信だが、こちらは同時に発表されたB5サブノート「PCG-SR9G/K」とハードウェアの仕様とユーティリティソフトが共通となる。詳細についてはPCG-SR9G/Kのレビューを参照していただきたい。



PCG-C1VRX/Kのキーボード
ミニノートPCながら、ほぼボディの横幅いっぱいにレイアウトされるキーボードは、従来同様17mmピッチ/2mmストロークを確保しており、B5サブノートと同様の感覚でキーを打てる。キーボード上部に搭載するボタンが、Bluetooth機能をハードウェア的にオン/オフするためのスイッチ。

 そのほかのプリインストールソフトについては、OSがWindows 2000 Professionalに変更された以外、従来機種から大きな変更はない。ほかのVAIO同様に動画編集や静止画の加工を楽しめるオリジナルアプリケーションが豊富に用意されている。持ち運びやすいコンパクトなPCながら、楽しく使えるという点では、ほかのVAIOノートに退けを取らないマシンに仕上がっている。

 価格はオープンプライス。実売価格の目安となる、SonyStyleでのダイレクト販売価格は23万5800円となっている。実売20万円前後で登場した前モデルに比べると、少し割高感はあるが、より高速なCPUの搭載と安定性にすぐれたOSの採用に加え、URecSightのプリインストールでパーソナルキャスティングが可能になり、さらにBluetoothでの無線通信にも対応するなど、今回の機能強化には価格差以上の価値があると言える。とはいえ、同時に発表された下位機種「PCG-C1VR/BP」は、OSにWindows Millennium Edition、CPUにはCrusoe TM5400-600MHzを採用し、Bluetooth機能は省略されているが、Office 2000をプリインストールしPCカード接続の16倍速CD-ROMドライブ「PCGA-CD51/A」が付属しながらSonyStyleでの販売価格は18万5300円と、買い得感はさらに高い。Bluetoothへの期待の度合いによって、自分により適したモデルを選んでいただきたい。


PCG-C1VRX/Kの主なスペック
CPU Crusoe TM5600-667MHz
メモリ 128MB
液晶 8.9インチウルトラワイドTFT
解像度 1024×480ドット/フルカラー
HDD 20GB
CD-ROM オプション
通信 モデム
サイズ 248(W)×152(D)×27~29(H)mm
重量 約995g
OS Windows 2000 Professional
Officeアプリ

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