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Presario 3500(3ST390)

Presario 3500(3ST390)

2001年03月08日 21時01分更新

文● 岡本

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Presario 3500(3ST390)

コンパックコンピュータ

オープンプライス
Compaq DirectPlus価格:16万9800円

Presarioシリーズのスリムタワー「3500シリーズ」は、省スペース筐体ながらミドルクラスからハイエンドまでカバーする多機能・高スペックなマシンである。従来モデルから大幅なパワーアップが施され、機能的に他メーカーの同クラスPCを上回るマシンとなった。

強力CPUに大容量HDD、さらにTV機能
他社の同クラス省スペースPCを上回るスペック

本体前面の下部に小さな窓を作り、その中にコネクタ類が納められている。

 まず、今回紹介する「3ST390」の主なスペック、および装備を列記していこう。CPUはPentiumIII-933MHz、メモリは128MB、HDDは80GBで、CD-RW/DVD両対応のコンボドライブを内蔵。ビデオ表示はi815Eチップセットの内蔵機能を利用し、さらに4MBのディスプレイキャッシュを搭載する。本体前面にはPCカードスロットとFDDのほか、USB×2、IEEE1394×2、さらに光デジタルオーディオ出力端子を持ち、本体背面にはシリアル、パラレル、モデムなどのレガシーポートを含むI/Oコネクタを装備している。また、MPEG2形式に対応したTV番組の表示/録画機能も持っている。

 このように、省スペースタイプの小型筐体にとにかく盛りだくさんの機能を搭載しているのが本機の特徴だ。従来の3500シリーズは、ごくシンプルな省スペースPCであったのに対し、この機能強化は国内の他メーカーから発売されている同クラスの省スペースPCと、日本のユーザー(特にホームユーザー)の嗜好を強く意識してのものと思われる。実際、メーカーによると本機は日本のデザイナーによる設計で、国内専売モデルとのことである。このあたり、コンパックの本気が見られるマシンと言えよう。

 もちろん、これだけのスペック/機能を持っていれば、用途の広さや、実際に使っての快適度は文句なしだ。



MPEG2形式でTV番組を録画できるソフト「WinDVR」がプリインストールされている。詳しい機能はカノープスから出ている同等製品のレビューを参照のこと。ハイスペックなマシンとの組み合わせで快適なTV環境が構築されている。

 その中でも、特にTV機能が秀逸に感じられた。本機のTV機能はPCIスロットに装着されたTVチューナ付きビデオキャプチャカードと、InterVideo社のTV番組録画ソフト「WinDVR」の組み合わせで実現されている。これは本サイトでも、すでにレビューを掲載済みのカノープス「WinDVR PCI」と同じ構成。よって、実際の機能もWinDVR PCIにほぼ準じ、ソフトウェアエンコードによるMPEG2形式でのTV録画、タイムシフト再生、Webブラウザ上のTV番組表から録画予約が行える「iEPG」方式に対応するなどの機能を持つ。

 さらに本機の場合、高い本体スペックがこのソフトの使いやすさをより高めている。録画時の品質はデフォルトでは「普通」(320×240ドット/約2Mbps)、「良」(640×240ドット/約5Mbps)、「最良」(640×240ドット/約6Mbps)の3通りが用意されているが、いずれの設定でもTV録画やタイムシフト再生時に引っ掛かりやコマ落ちなどが生じることはなく、極めてスムーズにソフトの操作やTV番組の視聴ができる。これはPentiumIII-933MHzという強力なCPUのおかげだろう。
 また、HDDも80GBの大容量ドライブを採用しているため(出荷時は約60GB/約20GBの2パーティションに分割されている)、「最良」選択時に約20時間、「普通」を選択すれば約50時間もの録画ファイルを保存することが可能である。ただ唯一残念なのは、内蔵のTVチューナカードが、国内の音声多重放送に対応しておらず、TV表示/録画時ともモノラル音声のみとなる点だ。せっかく優れたTV機能なので、詰めもしっかりしてほしかった。

 このほかのハードウェアの機能も、豊富な付属ソフトと組み合わせて有効活用できる。コンボドライブ用には、CD-Rライティングソフト「B'sRecorder GOLD」&「B's Clip」とDVD-Video再生ソフト「WinDVD 2000」を用意。いずれもユーザーが多く、定評のあるタイトルだ。さらに、DV編集ソフト「Ulead VideoStudio 4 SE Basic」、画像編集ソフト「Adobe PhotoDeluxe for ファミリー」、メールソフト「PostPet for Windows」などがプリインストールされている。ただし、オフィスアプリは添付していないので、仕事でも使おうと考えている向きは注意が必要だ。

 価格は、コンパックのWeb直販サイト「Compaq DirectPlus」で16万9800円。なお、PresarioシリーズのデスクトップPCは、全モデルともモニタがオプションになっている。Compaq DirectPlusでは、15インチCRT(2万円)、17インチフラットCRT(4万円)、15インチTFTモニタ(8万5000円)が用意されているほか、本機には標準的な15ピンアナログRGB端子に加え、DVI-D方式のデジタル端子が用意されているので、他社製のCRTやデジタル対応液晶モニタなどを利用することもできる。



付属のUSBキーボードはさまざまなWebサイトにアクセスできるボタンが配置されている。ただ、PC本体が小型な割に、随分大振りなサイズのキーボードだ。
チップセットにはi815Eを採用。ビデオ機能もこのチップセット内蔵のものを利用する。拡張スロットは、AGPスロットは用意されず、PCI×3(うち1スロットはロープロファイルタイプ)で、空きは1スロット。
Presario 3500(3ST390)の主なスペック
CPU PentiumIII-933MHz
メモリ 128MB
ビデオ i815E
HDD 80GB
CD-RW&DVD R4倍速/RW4倍速/DVD4.8倍速/CD24倍速
通信 モデム
OS Windows Millennium Edition
モニタ
オフィスアプリ

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