米インテル社は3月4日付け(米国時間)でCPUの価格改定を行なった。今回値下げされたのはデスクトップパソコン向けのPentium 4、Pentium III、Celeron。Pentium 4が1~4%の小幅な値下げなのに比べ、Pentium III-1GHzが10%、Celeron-800MHzでは19%などと値下げ幅が大きくなっている。この結果、Pentium 4-1.3GHzが332ドル(約3万9500円)、Pentium III-1GHzの価格が241ドル(約2万8600円)と、価格差が改訂前の68ドル(約8000円)から91ドル(約1万800円)に開いた。
同社が値下げした過去の例を見ると、
- 新CPUの普及を促す
- 新CPUが登場する前に従来のCPU価格を調整
- 他社CPUへの対抗
などを主な目的として行なわれているようだ。今回はPentium 4の値下げがわずかなことから、1)にはあたらないが、Pentium IIIの高速製品との価格が広がったことから2)の理由が考えられる。米インテルは2000年7月31日(米国時間)にPentium III-1.13GHzを限定出荷したものの、負荷がかかった場合にハングアップするなどの問題が発見されたとして、8月28日に、リコールを行なっている。再出荷には数ヵ月はかかるとしていたが、6ヵ月たった現在もアナウンスはされていない。ただし、インテルでは1.13GHzの発売をやめたわけではないとしており、今回のPentium 4とPentium IIIの価格差の拡大はPentium III-1.13GHzの再投入が近いことをにおわせている。また、Celeronの値下げについても、AMDが1月9日にDuron-850MHzを発表しており、前回(1月28日)の値下げに続く対抗策と見られるが、高速版登場の可能性もある。
Pentium 4 | |||
クロック | 旧価格(1月28日) | 新価格(3月4日) | 値下げ率 |
---|---|---|---|
1.50GHz | 644ドル | 637ドル(約7万5700円) | 1% |
1.40GHz | 440ドル | 423ドル(約5万300円) | 4% |
1.30GHz | 336ドル | 332ドル(約3万9500円) | 1% |
Pentium III | |||
クロック | 旧価格(1月28日) | 新価格(3月4日) | 値下げ率 |
---|---|---|---|
1GHz | 268ドル | 241ドル(約2万8600円) | 10% |
933MHz | 241ドル | 225ドル(約2万6700円) | 7% |
866MHz | 193ドル | 193ドル(約2万2900円) | ― |
850MHz | 193ドル | 193ドル(約2万2900円) | ― |
800MHz | 183ドル | 163ドル(約1万9400円) | 11% |
750MHz | 163ドル | 153ドル(約1万8200円) | 6% |
733MHz | 163ドル | 153ドル(約1万8200円) | 6% |
700MHz | 143ドル | 143ドル(約1万7000円) | ― |
Intel Celeron | |||
クロック | 旧価格(1月28日) | 新価格(3月4日) | 値下げ率 |
---|---|---|---|
800MHz | 138ドル | 112ドル(約1万3300円) | 19% |
766MHz | 112ドル | 103ドル(約1万2200円) | 8% |
733MHz | 88ドル | 83ドル(約9800円) | 6% |
700MHz | 88ドル | 79ドル(約9400円) | 5% |
667MHz | 79ドル | 73ドル(約8700円) | 8% |
633MHz | 73ドル | 73ドル(約8700円) | ― |
600MHz | 73ドル | 73ドル(約8700円) | ― |
566MHz | 69ドル | 69ドル(約8200円) | ─ |