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NTT東日本、ATMスイッチングによるハイビジョン映像伝送サービスを発表

2001年02月22日 20時57分更新

文● 編集部 今井睦俊

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東日本電信電話(株)(NTT東日本)は22日、NTTコーポレートニューズルームで発表会を開催し、ATM技術を用いた映像伝送サービス“メガライブ(MegaLive)”の契約約款/料金に関して、同日に総務大臣へ認可申請/届出を行なったと発表した。

人物
右から同社の法人営業本部マルチメディア推進部の高島元部長、同部の佐藤和彦担当部長、営業部マルチメディアアクセスサービス部門の数藤崇担当部長。佐藤部長は、同サービスにより「放送用の高品質の素材を伝送できるためサービス利用可能地域では中継車が不要になる」と説明

同サービスは、20Mbps~135MbpsのATMスイッチング機能を用いて、ハイビジョンレベルの映像をリアルタイムで伝送するというもの。通信方向は片方向のみで、コンサートホール/スタジアム/イベント会場などの中継ポイント(“V-Point”と呼ぶ)と、放送局などのユーザー側のポイント(“F-Point”と呼ぶ)を結ぶほか、放送局(F-Point)同士を結ぶことも可能。また、1対1の伝送だけでなく、1対多のマルチキャスト伝送も行なえるという。このため、スイッチング機能を用いて複数の中継ポイントの映像を切り替えて伝送したり、1つの中継ポイントの映像を複数のユーザーにリアルタイムで同時に伝送できるとしている。同社では、コンサート/スポーツ/イベントの中継や、映像コンテンツの制作工程での共同作業などの用途を見込んでいる。

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中継ポイントのV-Point(左)と放送局などのF-Point(右)の間で高品質の映像伝送サービスを提供する“メガライブ”
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映像伝送サービスである“メガライブ”を利用することで、中継車や高層ビルのアンテナなどを利用した電波による中継が不要になるという

サービスメニューは、伝送する映像の品質に応じて、“SDTV”、“HDTV-1”、“HDTV-2”、“高品位HDTV-1”、“高品位HDTV-2”の5品目を用意。また、全通信区間で光ファイバーを利用した帯域保証型の映像伝送サービスを提供し、ユーザー側とのインターフェースには、デジタル放送用標準インターフェース“DVB-ASI”を採用した。サービスの料金は定額制で、中継ポイントであるV-Pointは1日単位でサービスを利用できるという。F-Pointの利用料金は、月額4万円の基本料と月額2万6000円の回線終端装置使用料に月額の通信料(固定)を加えたもの。一方、V-Pointの利用料金は、月額のクラブ料に日額の通信料を加えたもの。このほかに、ポイントごとの工事費と、1契約ごとに800円の契約料が必要となる。開始時のサービス提供地域は東京23区。サービス提供の開始時期は未定としている。

F-PointとV-Pointの通信料金
品目 SDTV HDTV-1 HDTV-2 高品位HDTV-1 高品位HDTV-2
F-Pointの月額料金 3万6000円 7万1000円 8万1000円 11万7000円 20万1000円
V-Pointの日額料金 3600円 7100円 8100円 1万1700円 2万100円
月額のクラブ料(その月に利用した中継ポイント数)
利用ポイント数 5ポイントまで 10ポイントまで 15ポイントまで 以後5ポイントごとに
月額料金 15万円 25万円 34万円 9万円を加算
F-Pointの月額料金 3万6000円 7万1000円 8万1000円 11万7000円 20万1000円
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中継ポイントの映像を複数のユーザー(放送局など)にリアルタイムで伝送するマルチキャストも可能
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同社では映像コンテンツの制作工程での“ネットワークコラボレーション”の用途も見込んでいる

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