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日立、電力線による1.5Mbps以上の高速データ伝送に成功

2001年02月16日 18時50分更新

文● 編集部

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(株)日立製作所は15日、ドイツのPolyTrax Information Technology社と共同で、最大性能2.4Mbpsの高速電力線搬送モデムを用いた実証試験を行ない、蛍光燈や掃除機、パソコンの動作によるノイズが生じる環境の中で、パソコン間のファイル転送実効性能として1.5Mbps以上のデータ伝送を確認したと発表した。

今回の実証試験結果は、インターネットを接続するための接続回線として、家庭内の電力線を用いることで新規配線工事をすることなく、既設の電話線を利用したADSLよりも高速でのインターネット利用が行なえるとしている。

今回確認した高速電力線搬送モデムは、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)変調方式を用いて、国内の環境の中で、最大性能2.4Mbpsを出すことが可能な装置。電力線に生じるノイズの状況や、複数の家電品が接続されることによるインピーダンスの変化に対応して、自動的に最適な通信方式を利用する新技術を採用した結果、安定した高速通信が可能となったとしている。また、電力線に載せる信号周波数として広帯域の周波数を利用することにより、将来、1桁アップの超高速通信が可能となる見通しを得たとしている。

今後、両社では、低圧配電線(引き込み線)を利用したインターネットサービス用として、今回確認したモデムと光メディアコンバーターを組合わせた電柱上にも設置可能な高速電力線搬送親局装置を今年秋までに開発し、電力会社などとの実証試験を経て、2002年以降の実用化を目指す計画としている。

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