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コンパック、大規模SANを包括的にサポート

2001年02月14日 19時42分更新

文● 編集部

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コンパックコンピュータ(株)は14日、エンタープライズレベルで柔軟かつ可用性の高いSAN(Storage Area Network)環境を構築するために設計基準を策定し、その基準に沿ったトポロジーのSANを包括的にサポートするSANソリューションを拡張すると発表した。これにともない、複数のメーカーの異なるサーバー、ストレージシステム、テープライブラリーなどを統合するOpen SAN環境を実現するための、ハードウェア製品『StorageWorks』に『PCI-FCホストアダプタ(HP-UX用およびAIX用)』、ソフトウェア製品『SANworks』に『SUN Solaris用セキュアパス 2.1aソフトウェア』を追加する。併せて、バックアップ用AIT(Advanced Intelligent Tape)ドライブ『35/70GB AITドライブUltra2/LVD』2モデルも発表した。

今回のSANソリューションの拡張では、策定した設計基準に沿ったSANの提案、構築、検証、サポートを行なっていく。設計基準を定義しているSANトポロジーは4つ。“リング型SAN”は各スイッチをリング状に接続した構成で、組織内でのローカルなアクセスが多く、組織全体で統合SANのメリットを共有できる状況に適している。最大スイッチ数はリング時で8、分岐時で20、接続可能なサーバー、ストレージ数は200~400となる。“カスケード型SAN”はスイッチをシリアルまたは階層型に接続する構成で、多様な地理的ニーズに対応できる。最大スイッチ数は20、接続可能なサーバー、ストレージ数は200~400となる。“メッシュ型SAN”は各スイッチが複数のスイッチに接続され、特定のスイッチへのアクセスに必ず2つ以上の経路が確保された可用性の高い構成。最大スイッチ数は20、接続可能なサーバー、ストレージ数は200~400となる。“バックボーン型SAN”はカスケード型とメッシュ型の長所を組み合わせたような構成で、1台または複数のスイッチをバックボーンとして下位のスイッチとメッシュ接続する。多対多のアクセスにおいて最高のパフォーマンスと可用性を発揮するという。最大スイッチ数は20(最大4個のスイッチをバックボーン専用として備える)、接続可能なサーバー、ストレージ数は194~384。これらの設計基準に基づくことでOpen SAN環境を柔軟に構築することが可能になる。

『PCI-FCホストアダプタ』は、HP-UX11またはIBM AIX 4.2/4.3から同社のストレージ製品『StorageWorks MA6000/8000』/『同 EMA12000』/『同 RA8000』/『同 ESA12000』で構成されるスイッチ/ハブに接続するためのPCIバスアダプター。これによりOpen SAN環境にHP製/IBM製サーバーの統合化が可能となる。価格はHP-UX用とAIX用それぞれ68万円で、3月上旬に出荷する。『SUN Solaris用セキュアパス 2.1aソフトウェア』はSUN Solarisから『StorageWorks RA8000/ESA12000』に接続するための高可用性デュアルパスI/Oソフトウェア。完全二重化構成を実現する。バージョンアップにともない、Solaris v7/v8(32/64ビットモード)およびSun Cluster v2.2に対応する。価格は1サーバーあたり72万円で、14日に出荷する。『35/70GB AITドライブUltra2/LVD』は、ヘリカルスキャン方式で高密度にデータを書き込む大容量AITドライブの最新機種。LVD(Low Voltage Differential)インターフェースを採用し、Wide Ultra2 SCSIのサポートで転送速度が4MB/秒となった。1本のテープ(230m)に非圧縮時で35GB、圧縮時で70GBのデータを約2時間40分強でバックアップが可能。内蔵型はサイズが幅149×奥行き169×高さ41.2mm、重量が1.03kgで、価格が18万円。外付型はサイズが幅198×奥行き256×高さ63.5mm、重量が2.38kgで、価格が20万円。いずれも2月下旬に出荷する。

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