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米VeritasのCEOが来日――同社の戦略および日立との提携を発表

2001年02月14日 19時41分更新

文● ASCII24 Business Center 高島茂男

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米Veritas Software(以下Veritas)のCEOが来日し、14日に同社の戦略を説明する記者会見が行なわれた。あわせて、同社と(株)日立製作所(以下日立)、米Hitachi Data Systemsとの提携が発表された。

売り上げ100億ドル規模の企業になるために就任した社長

Veritasの社長兼CEOであるGray Bloom氏は、同社のCEOに就任以前には米Oracleで執行副社長を務めていた人物だ。Oracleには10年以上在籍しており、同社の発展を見つづけてきた。

Veritasは、ストレージ管理製品大手のソフトウェア企業だ。昨年度の売り上げ高は、約12億ドル(約1400億円)で、1999年と比べて72パーセント以上の成長を果たした。しかし同社はそれに満足しているわけではなかった。同社は売り上げ高100億ドル(約1兆1700億円)の企業になるという目標を持っており、そのためにOracleでそれを経験してきたBloom氏が迎え入れられたわけだ。

imageVeritasの社長兼CEOであるGray Bloom氏

同氏は今後5年間で40億ドルの研究開発費を投資するとし、全世界で5000人いる従業員の数を年末までに7500人程度にすると語った。日本では、チャネル経由で業務を行なう戦略的アカウントチームの発足や、知名度を上げるためのブランディングキャンペーン、従業員の増員を行なっていくという。

ブランディングキャンペーンや、日本の売り上げが全世界に占める割り合いを10パーセントに持っていくことについては、昨年6月に語られた内容と変わらない。ちなみに全世界の売り上げに占める割合は、1999年の2.5パーセントから2000年は3.5パーセントと1パーセントの上昇を果たした。

日立とグローバルに提携

同日、Veritasと日立、日立の子会社であるHitachi Data Systemsの間で交わされた提携は、ストレージ分野においてグローバルに共同でマーケティングや開発、販売などを行なっていくというものだ。日本と米国に相互運用性の評価センターを設けることも内容に含まれている。

Veritasと日立は、これまでもいっしょに仕事をしてきたというが、今回の提携はサプライヤー・リセラーの関係よりも一歩踏み込んだ形のものであり、「日立側でいうと(今回の提携によりストレージとソフトが揃い)米EMCと戦う体制ができた」(日立の情報・通信グループ統括本部の中西宏明副本部長)という日立と売り上げ100億ドルを目指すVeritasの思惑が一致した恰好だ。

image
提携の発表を行なう日立、Hitachi Data Systems、Veritas、ベリタスソフトウェアの代表

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