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テケレックが米NIKSUNと提携、ネットワーク監視機器を販売

2001年02月06日 20時00分更新

文● 編集部 佐々木千之

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通信測定機器の開発、販売を行なうテケレック(株)(※1)は6日、米NIKSUN社(※2)と提携し、NIKSUNのネットワーク監視システム『NetVCR』と『NetDetector』を本日から販売、出荷開始すると発表した。

※1 テケレック:通信事業者、通信機機会社に対しプロトコルシミュレーターや通信機器試験器を販売している。'85年設立で、米テケレック社の100%出資による現地法人。

※2 NIKSUN:IPベースのセキュリティー、ネットワークモニタリングシステム分野の製品開発、製造、販売を行なっている企業。'97年に設立。

米NIKSUN社、社長兼CEOのパラグ・プルツィ(Dr.Parag Pruthi)氏(左)と、テケレック代表取締役社長の大曽根章氏(右)
米NIKSUN社、社長兼CEOのパラグ・プルツィ(Dr.Parag Pruthi)氏(左)と、テケレック代表取締役社長の大曽根章氏(右)

NIKSUN社CEO件社長のパラグ・プルツィ(Dr.Parag Pruthi)氏は「企業におけるネットワークへの侵入は深刻な状況。外部からの侵入は30%だが、残りの70%は社内からのもの。ファイアーウォールが設置されていれば安全という考えは見直す必要がある」と、セキュリティーの強化を訴え、「NIKSUNの監視システムは、パッシブタイプ(非干渉)なので、ネットワークに負担をかけず、侵入者に監視していることを知られることもない。大量のデータにも対応できるだけの処理能力も備えている」と、自社製品への自信を見せた。

テケレックが販売する『NetVCR』は、専用サーバーとソフトウェアを組み合わせたシステムで、10/100/1000MbpsのEthernet、T1/E1などのインターフェースでネットワークに接続し、ネットワーク上を流れるすべてのデータ(全パケット、全セル)の収集と分析が行なえる。ストレージを追加することで、無制限にトラフィックが記録できる。解析結果はNetVCRが搭載するウェブサーバーを経由して、ウェブブラウザーで参照できる。解析はリアルタイムに行なえることも特徴。

もう1つの『NetDetector』もNetVCRと同様のハードウェアとソフトウェアを組み合わせたもので、ファイアーウォールのさらに内側に設置する、侵入検知/データ記録システム。侵入と疑われるネットワーク上のデータを検知すると、システム管理者にネットワークを通じて警告したり、関連データの記録、解析、再生機能を備える。データのモニタリングはパッシブで行なわれるため、侵入者に監視を関知されることがないとしている。また、記録データの再生機能では、telnetセッションやウェブ上での操作など、侵入者のすべてのアクションの再生が可能という。

『NK-3200RC』
『NK-3200RC』高さ4Uのラックマウントタイプハードウェア

価格はオープンプライス。おおよその価格としては、システム内容によっても異なるが、19インチラックマウントタイプのハイエンドサーバー『NK-3200RC』と組み合わせた場合500~600万円程度。ポータブルタイプの『NK-3100PB』と組み合わせた場合400~500万円程度。なお、NetVCRとNetDetectorを1つのハードウェアに搭載する事はできない。テケレックでは、主に通信事業者向けに直販を行なうほか、数社(名前は現時点では非公表)のシステムインテグレーターを通じて、一般企業、CATV事業者、ASP、官公庁、金融機関などに販売する。1年間で6億円の売り上げを目指すとしている。テケレックの大曽根章代表取締役社長によると「すべてのパケットの監視が可能なようなセキュリティーシステムは、現時点では他にはない。企業や官公庁に向け、今後大きな成長が見込めると考えている」とし、積極的に事業展開を図る考えだ。

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