イーエムシージャパン(株)(以下EMC)は6日、ミッドレンジのSAN(Storage Area Network)接続ストレージ製品「Clarix FC4700」を紹介した。
「Clarix FC4700」 |
資産が無駄にならない工夫
同製品は、1月23日に全世界同時に出荷が開始された製品で、業界初の“カメレオン”ストレージ製品であることが特徴だ。これは、同製品の筐体が昨年12月に発表されたNAS(Network Attached Storage)のストレージ製品「Clarix IP4700」とまったく同じであり、CPUボードを差し替えるだけでNASからSANへと資産を無駄にすることなくアップグレードでき、まるでカメレオンのような性質を備えた製品となっている。
約2mあるラックの半分をNAS、残り半分をSANといった具合に利用することも可能という。
FC4700は、従来製品「FC4500」の上位機種にあたる。FC4500は、接続性や性能、資産保護といった部分についてはミッドレンジ製品の要求を満たしていた。しかし高可用性や管理性、機能性という点ではそうでなかったという。その点、FC4700はユーザーが望むレベルの高可用性や管理性、機能性を提供する。
そのほか新しい機能として、無停止でソフトウェアやファームウェアをアップデートできる機能や、新しい複製のソフトウェア「SnapView」やミラーリングソフトウェア「MirrorView」に対応した。
価格は、FC4500と同じ価格帯で提供できるという。
今年はEMCのブランディングに力を入れる
EMCのマーケティング&コンサルティング統括本部長の山元賢治氏は、「米EMCは昨年、50パーセントの成長を成し遂げた。日本においても500億円企業の仲間入りした」と、昨年度の売り上げ高が500億円の大台に達したことを明らかにした。
Mike Ruettger会長も日本を名指しして「とりわけ日本市場の大きな成長を望む」と、日本市場における成長が大きく期待されているという。EMCは今年、金額と時間をかけてブランディングを行なっていくということで、「夏ごろにEMCがこんなに本気になっているとわかるような発表を行なう」(山元氏)という。
マーケティング&コンサルティング統括本部長の山元賢治氏 |