日本エフ・セキュア(株)は5日、携帯電話やノートパソコンなどのモバイル端末に対応した、企業や通信事業者向けのセキュリティーインフラ統合管理ソフト『F-Secureポリシーマネージャ』の日本語版を発表、販売を開始した。
日本エフ・セキュア代表取締役の渡邊宏氏 |
日本エフ・セキュアは、フィンランドのエフ・セキュア社の日本法人で'99年設立。エフ・セキュアは、'88年に設立され、世界に16社の現地法人を持つ。企業向けに集中管理方式のセキュリティーシステムを提供している。同社のセキュリティー管理システムには、アンチウイルス、ファイアーウォール、ファイルの暗号化、VPNなどが統合されている。携帯電話を含むモバイル端末に対応しており、フィンランドのノキア社、スウェーデンのエリクソン社、米シスコシステムズ社、米ヒューレット・パッカード社などとパートナーシップを結んでいる。
今回発表されたF-Secureポリシーマネージャは、2000年5月に英語版がリリースされているもので、管理ソフト本体だけでなく、アンチウイルスソフト“F-Secureアンチウィルス”、ファイアーウォール“F-Secureディストリビューティッドファイアウォール”、VPN“F-Secure VPN+”などスイートすべてを日本語化した。
エフ・セキュア、アジア地区担当副社長のミカ・コルベ(Mika Kolbe)氏 |
ターゲットとしては、(株)NTTドコモなどの通信事業者や、モバイル環境を利用している企業を想定しているが、ASPやデータセンターによるセキュリティーアウトソーシングビジネスでの需要も見込んでいる。F-Secureポリシーマネージャの販売にあたっては、5、6社のシステムインテグレーターを販売代理店とし、初年度5億円、3年後の2004年に50億円の売り上げを見込むとしている。
エフ・セキュアは日本市場を、アジア・太平洋地域における最重要拠点としている。日本エフ・セキュア設立以前の'97年から(株)山田洋行を代理店として販売を行なってきており、これまで電力会社や自動車メーカーなどへの納入実績があるという。今回のF-Secureポリシーマネージャの日本語化によって、日本市場への本格的な参入を図る。