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国内大手液晶関連6社が結集し、基盤技術のための新会社を設立

2001年02月05日 20時38分更新

文● 編集部

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シャープ(株)、(株)東芝、日本電気(株)、(株)日立製作所、松下電器産業(株)、三菱電機(株)の国内大手家電メーカー6社は、液晶ディスプレイの基礎基盤技術を開発する新会社を2001年1月に設立したことを発表した。

新会社の名称は、(株)液晶先端技術開発センター(Advanced LCD Technologies Development Center Co.,LTD.:略称 ALTEDEC ― アルテデック)。資本金は5040万円で、出資比率は上記6社均等。監査役として大日本印刷(株)を置く。本社は神奈川県横浜市磯子区。

船田氏写真
代表取締役社長船田文明氏。前歴はシャープの液晶開発本部副本部長。30年間液晶に関わっているという。

同社の主な目的は、液晶ディスプレイの技術基盤開発にある。具体的には以下のとおり

  • 省エネルギーを目的とした基盤技術……高性能アクティブマトリクス液晶ディスプレイのための、省エネルギー生産プロセス基盤技術の開発など
  • 次世代液晶ディスプレイのための基盤技術の研究開発……高性能TFTなど

こうした技術の開発は、長い時間と莫大なコストがかかり、リスクが大きくなる。6社がこうした基盤技術に対して共同で人員その他のリソースを提供することにより、リスクの回避と迅速な開発を可能にするという。シャープの枡川正也常務取締役によると、各社が独自に基盤技術開発を行なった場合、2倍の時間がかかってしまうだろうとのことだ。同社の研究成果となる基盤技術を元に、各社は独自の技術を付加して製品を開発する。

現在は6社のみの参加だが、今後は新規メーカーの参入も歓迎するとしている。ただし、原則として対象は日本国内に開発/生産拠点を持つ企業のみ。従って、海外メーカーは参入できない。

開発人員は50人を目安とし、1つのプロジェクトを複数のチームが平行して行ない、成果を競いあうような競争原理を導入する。ただし、現在のところ組織編成などは未定。

研究開発費は今後4年で100億円を予定し、4~5年先に技術的な目途をつける。

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