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ぐるなび、料理人が家庭に出張して調理する新サービス“シェフクル”を開始

2001年01月31日 23時39分更新

文● 編集部 佐々木千之

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(株)ぐるなびは31日、加盟飲食店の料理人が家庭に出張して、和・洋・中のレストランの料理を届けたり、料理の講習を行なうサービス“ぐるなびシェフクル”を2月1日に開始すると発表した。

ぐるなびシェフクルが行なうサービスは、豪華なホームパーティーやビジネス関連のおもてなしを想定した“サミットディナー”(1人あたり1万5000~5万円、10名以上から)、金婚式や誕生会、クリスマス会などのホームパーティーを想定した“ホームパーティー & 高級ケータリング”(1人あたり6000~1万円。5名以上から)、プロの料理人が主婦/主夫に料理を教える“ホームクッキング出張講師サービス”(実働2時間で1万5000円、食材費別、人数制限なし)の3種類。いずれのサービスも、かならず1人以上のプロの料理人が出張する。なお、1、2週間の余裕を持った予約が必要。

サービス地域は東京23区を中心とした東京圏(1000万世帯)で、3月に大阪圏(500万世帯)、5月に名古屋圏(250万世帯)、そのご札幌、仙台、広島、福岡などの主要都市圏で順次サービスを開始し、2001年度中に2000万世帯をサービス対象とする。初年度30億円の売り上げを見込むとしている。

ぐるなび代表取締役会長兼社長の瀧久雄氏は、このシェフクルサービスを「家庭にプロの料理人が来て、その場で実際に調理をするという点で、単なるケータリングサービスなどとは異なる。外食、内食(うちしょく。家庭で作る料理と食事)の枠を超えた21世紀における新しい食の形の模索していく。アメリカなどでは、週末にホームパーティーが一般的に行なわれているが、日本にもそうした“食の豊かさ”を提供したい」と述べた。家庭での利用率としては、「将来は1世帯が1年に1、2回利用してくれるようになれば、(世帯数の母数からいって)かなり大きな規模になる」と期待する姿勢を見せた。

ぐるなび会長兼社長の瀧久雄氏、ぐるなびシェフクル発起人代表の中野里孝正氏、ぐるなびシェフクル顧問でエディターズ社長の岸朝子氏
(右から)ぐるなび会長兼社長の瀧久雄氏、ぐるなびシェフクル発起人代表の中野里孝正氏、ぐるなびシェフクル顧問でエディターズ社長の岸朝子氏

ぐるなびシェフクルの発起人代表で、(株)玉寿司代表取締役社長の中野里孝正氏は「これまでは外食産業といってもファーストフードがもてはやされていた。これからは心の癒やしも含めてゆっくり召し上がっていただく“スローフード”の時代。シェフの料理を家庭でもゆっくり召し上がっていただき、新しい食を創造していきたい」と述べ、プロの料理イコール外食というイメージを打破したいという。

また、顧問として、長年料理の評論記事を書いている記者で、“料理の鉄人”などでも知られた(株)エディターズ代表取締役の岸朝子氏は「自動販売機やコンビニの普及で、お金を出せば何でもいつでも食べられるようになり、食も一見豊かになったようだが、実際は貧しいように思える。料理は体だけでなく心の栄養でもあるのが私の主張なので、プロの料理人が家庭に来て、そこで調理してくれる“内食”であるこのサービスに惹かれるところがあり顧問を引き受けた。日本からの新しい食文化の発信に期待する」とシェフクルへに期待を寄せていた。

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(株)海皇インターナショナル、海鮮酒家 海皇の料理人による、“プリプリ海老蒸し餃子”の講習。プロの手つきはとても鮮やかで素早い
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(株)玉寿司の、築地玉寿司本店による“晴海コース(ホームパーティ & 高級ケータリング)”

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