ソニー(株)は1日、Bluetoothを搭載した“バイオノートSR”および“バイオC1”を発表した。これにより、Bluetooth搭載バイオPC同士で、1対1のワイヤレス通信が可能、画像やファイルの共有、または転送が行なえる。Bluetooth 1.0b準拠で、最大通信速度は723kbps、通信範囲は何も障壁のないところで100m程度。
ソニーは全社的にBluetoothに取り組むとしているが、このバイオのノートSRとバイオC1が、ソニー製品として初のBluetooth搭載モデルとなる。バイオの中では特にモバイルを重視したモデルということで、まずバイオノートSRとバイオC1に搭載が決まったという。ソニーは、メモリースティック、i.LINK、USBに加え、Bluetoothをバイオの新しいインターフェースとして位置付けていくとしており、今後バイオシリーズのほか、携帯電話やPDA端末『CLIE』にも搭載するという。
またソニーは、バイオ周辺機器としてBluetoothモデムステーション『PCGA-BM1』も発表した。バイオノートSRおよびバイオC1専用で、アナログ電話回線接続用端子とTA接続用シリアル端子を装備する。Bluetooth 1.0b準拠で、最大通信速度は723kbps、通信範囲は何も障壁のないところで100m程度。
このBluetoothモデムステーションを公衆回線やISDN(TA経由)に接続することで、モデムステーション経由でバイオノートSRやバイオC1でワイヤレスのインターネット環境を実現できる。モデムステーションにBluetooth経由で接続できるBluetooth搭載バイオPCは1台のみだが、接続しているBluetooth搭載バイオPC(マスターとなっているバイオPC)は、モデムステーションとスレーブになっている別のBluetooth搭載バイオPCにも接続できる。
Bluetoothモデムステーション『PCGA-BM1』。Bluetooth機能中は、青色LEDがほわんほわんといい感じで点滅する |
PCGA-BM1は4月中旬発売で価格はオープンプライス、推定小売価格は3万円。
ソニーオリジナルのBluetooth専用ユーティリティーを搭載
Bluetooth搭載バイオノートSRとバイオC1は、専用ユーティリティーソフト『BlueSpace』と『VisualShare』をプレインストールしている。
BlueSpaceは、他のBluetooth機器との接続を行なうためのユーティリティー。“デバイス探索”を選択すると、PCの周囲にあるBluetooth対応機器を探し出し、画面に表示する。探索結果の中から、接続したいデバイスを選択すると、パスキー(パスワード)を入力するウインドーが表示される。このパスキーは接続相手とあらかじめ決めておき、両者で入力すると接続できるようになる。これにより、他のデバイス機器に接続できない仕組みとなっている。また、1度接続したデバイス機器は履歴が残るため、2度目以降はパスキー入力なしで直接接続できるようになる。
BlueSpaceのデバイス探索画面。探索中はぴこーんぴこーんというソナーのような(超音波ライクな)効果音がする |
探索されたデバイス機器が画面右側に表示される。その中からお目当てのデバイス機器を選択して接続する。ジョグダイヤルで操作することも可能 |
接続できると、別の専用ユーティリティーであるVisualShareが自動的に起動する。VisualShareは、相手と共有したいファイルや転送したいファイルを画面上にドラッグして置くだけで、相手のVisualShare画面上にもファイルを表示できるもの。ファイルを画面上に置いた段階では、ファイルは置いた人のHDD内にだけ存在しているが、相手側がVisualShare上でそのファイルをダブルクリックすると、ファイルは相手側PCのテンポラリーに保存される仕組みとなっている。また、VisualShare上に置いたファイルや画像の上にカーソルを置きEnterキーを押すと、互いにチャットウインドーが表示され、チャットができるようになる。さらに、PC内蔵マイクを通じて簡単な会話が行なえる音声通話機能も用意されている。
VisualShareの画面。写真画像など共有、転送したいファイルを置くと、相手側のVisualShareにもそのファイルが表示される。1度限りの簡易ネットワークのようなものだ。ちなみに、相手のマウスカーソルも水色の矢印(画面右上)で表示されるので、相手の操作がよくわかる |
VisualShare上でチャットも可能 |