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TVC-D3/AGP2

TVC-D3/AGP2

2001年01月30日 12時42分更新

文● 佐久間

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 (株)アイ・オー・データ機器は、D3端子搭載TVに最大1280×1024ドット表示が可能なビデオカード「TVC-D3/AGP2」を発表、2月上旬より発売する。

「TVC-D3/AGP2」のパッケージ。アイ・オー・データ機器では、この製品をビデオカードではなくPC画面をTVに表示する「TVコンバータ」と位置付けている。

 TVC-D3/AGP2は、ブラケット(カードエッジの端子が並ぶ部分)にRGB出力×2とコンポジット/S-VIDEO/コンポーネント/D3の4種類(いずれもアナログビデオ出力)の端子に変換して接続できる独自コネクタを持つ、デュアルモニタ表示対応のビデオカードだ。ビデオチップにはSiSの「SiS300&301」を採用、ビデオメモリは32MBのSDRAM(動作クロックは110MHz)を搭載する。

TVC-D3/AGP2
TVC-D3/AGPのカードの写真。AGPスロット用で、AGPx1/x2に対応。写真左のRGB端子と独自コネクタの間に2つのディップスイッチが見える。

 写真で見てもわかるように、出力端子は3つ備えているが、実際に表示できるのは2つ(2画面)までで、切り換えはブラケット部のディップスイッチで行う。2つのディップスイッチをON/OFFする組み合わせにより、コンポジット、S-VIDEO、ハイビジョン(コンポーネントもしくはD3用)、アナログRGBを切り換えるというわけだ。そのため、パッケージには長さ各2.5mのD端子用ケーブル、コンポーネントビデオケーブル、コンポジット/S-VIDEO分岐ケーブルの3本がセットになっている。
 TVに表示する場合には、コンポジット、S-VIDEO、およびコンポーネント、D3の4つの接続形態が選択できるので、使っているTVの最良の組み合わせ方を探せる。とくに、輝度信号と色差信号に分割してプログレッシブ(ノンインターレース)で表示できるコンポーネント&D3接続では、通常のインターレース表示しかできないコンポジットやS-VIDEO接続と比べて、つぶれてにじんだり輪郭がぼやけてしまいがちなアイコンなどもクッキリと見える。ただし、TVとの相性もあるようで、必ずしもPC用モニタの同解像度で見るほどに鮮明な表示が得られるというわけではなさそうだ。
 TVに出力可能な最大解像度は1280×1024ドットだが、TVC-D3/AGP2はD3までしか対応しておらず、実際には走査線525本のプログレッシブスキャン(525P)に変換して出力しているものと思われる。この点が、先行して発表されているカノープスのD4対応出力アダプタ「SSH-HDTV」(D4の720P出力に対応)との違いだ。

 価格は2万9800円。対応OSはWindows 98/Me/2000で、Windows 2000ではOSの仕様により、デュアルモニタ表示(異なるWindows画面を2つ並べて表示する方法)が使用できない。Windows 2000で使用した場合は、同じ画面を2つのモニタに表示するミラーリング(もしくは、シングルモニタでの使用)のみ利用可能となる。なお詳細については、実機を借用し、レビューにて近日中に紹介する予定。

TVC-D3/AGP2は、AGPスロットを搭載するデスクトップPCに、現在使っているビデオカードと差し替えて使用する。そのためか、TV表示だけのシングルモニタモードでも、起動時のBIOS画面が表示される仕様になっている。画面はドライバをインストールした後の、拡張されたプロパティ画面。
TV表示の画質調整機能。表示位置の調整メニューも用意されているが、TVの特性上、オーバースキャン(実際の表示領域外に画面がはみ出すこと)は調整しきれない場合もある、とのこと。これについても、実機での検証結果を改めて報告するつもりだ。

(株)アイ・オー・データ機器
問い合わせ先 ご購入案内窓口 03-4288-1039/06-4705-5544/076-260-1024

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