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ScanMaker 8700

ScanMaker 8700

2001年01月24日 00時19分更新

文● 行正

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ScanMaker 8700

日本マイクロテック(株)/(株)駒村商会

14万8000円

日本マイクロテック(株)の「ScanMaker 8700」は、ごく一般的なフラットベッドスキャナの形状ながら、「デュアルプレート方式」と呼ばれる独特の機構を備え、単体でフィルムスキャナとしても利用できるのが特徴だ。多くのフラットベッドスキャナの透過原稿ユニットは、原稿台(ガラス面)の上に置かれたフィルムなどのさらに上に配置した発光ユニットから光を照射し、原稿とガラス面を透過した光を原稿台の下にあるセンサユニットのCCDで読む構造を採用する。これに対してデュアルプレート方式では、センサユニットの下に透過原稿用トレイと発光ユニットを配置するものだ。光が原稿台のガラスを通過しないので微小な屈折や散乱を排除でき、ガラス面上の汚れなどを気にしなくてもよく、ニュートンリング(フィルムをガラス面に密着させると生じる干渉縞)が発生する心配もない。

デュアルプレート式でフィルムを簡単スキャン

原稿台から覗き込めばデュアルプレートの仕組みが確認できる。

 全体のフォルムは一般的なフラットベッドスキャナと変わらないが、小型化が進む現在の製品群に比べてかなり大きめという印象を受ける。透過原稿用のトレイは本体の前面から引き出し、付属のフィルムホルダ(35mmフィルム、35mmスライドマウント、6×9cmブローニ、4×5インチ)にフィルムやマウントをはめ込んでして引き出しを押し込めばスキャン位置にセットされる。また、規格外の透過原稿に関しては、全体(203.2×254mm)がガラス面となっているガラスホルダも標準で付属しているので、上に載せてセットすればよい。

5種類のフィルムホルダが付属するほか、規格外の透過原稿でもガラスホルダ(標準付属)で対応できる。

 インターフェイスはUSBとIEEE1394の2種類を装備する。ScanMakerシリーズの特徴として、スキャナ本体にJPEG圧縮チップが搭載されている点が挙げられる。スキャニングドライバ側で指定すればJPEG圧縮されたデータをPCに転送することになるので、転送するデータ量が少なくなり、スキャンにおける転送時間が短縮される。

背面部にインターフェイスが並ぶ。右側のコネクタはADF接続用。

 スキャンニングソフトには、同社の「ScanWizard 5」がバンドルされる。使用する人のレベルに応じて「イージーモード」と「アドバンスモード」を使い分けることができる。初心者向けのイージーモードは原稿種別や用途などを指定すれば解像度や読み取りモードが自動選択される。上級者向けのアドバンスモードは各種設定をユーザーが指定できるもので、1枚の原稿内で複数のスキャンエリアを指定して一括取り込みなど、プロユースでも活用できる機能が備わっている。付属ソフトとして、フォトレタッチソフト「Adobe Photoshop 5.0 LE」および画像データベースソフト「Cumules Desktop 4.0機能限定版」が同梱される。

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