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果たしてちゃんと動くのか? 投げ売りジャンクHDD10番勝負

2001年01月17日 22時20分更新

文● 水野

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 やれ年越しだ新年だ新世紀だ、と景気の良い時期はジャンク者には冬の時期。だって品物が流れて来ないんですもの…。やれITだ何だと舞い上がるオヤジを生暖かく見守りつつ、地球環境には貢献するけど日本経済の復活には微塵も貢献しない「ジャンクでGO!」、今年もよろしくお引き立ての程をお願いいたします。

ジャンクHDDの山

 という訳でしばし年末年始のお休みを頂いた第3回は、ちょっとした実験的なお買い物をしてみることにした。
 ジャンク系ショップの定番メニューであるHDD。百円玉数枚で買えるが動作保証などなく、物理的にクラッシュしたものを掴んでも文句は言えない。「『動作確認済み』って書いてあったのに動かなかった。金返せ」という話も聞くし、「いやー、何個か買ったら全部動いちゃいましたよ。あははー」という話も聞く。じゃー実際のところどうよ? という疑問が出てくるのは必然である。そこで10本程買い集めてどれくらい動作するかどうかをチェックしてみよう、という次第である。



その1 Western Digital Caviar1210 \380

(IDE 212MB 回転数/キャッシュ容量不明)

Caviar1210

 さて何はともあれ、この連載においてチェックすべきお店の筆頭である、とあるジャンク/中古系ショップを覗いてみる。と、棚の上に陳列されていたのがこれ。きれいで状態も良いのだが,値段が不気味というやつである。まあマトモな形態で売っているからには多分大丈夫だろうと踏んだが、その通りFDISKもフォーマットもなことにこなし、きちんと動作することが確認できた。まずは幸先の良いスタートである。

判定…勝利



その2 Seagate ST3491A \200

(IDE 428MB 3800rpm/120KB)

ST3491A

 と、店舗入口の地べたに、籠に入った大量のHDDを発見。一個200円、動作未確認、メーカーも型番もばらばら。ご丁寧に「動けばラッキー」というPOPまで付いている。素晴らしい。この一山いくら感こそジャンクである。ここはこの安さを利用して一挙に5個購入した。もちろん、すべて違うメーカーのものである。
 トップバッターはSeagateのMedalist。現在のBarracuda ATAや樹脂カバー付きのモデルなどとは似ても似つかない、同社の高速SCSIモデルのようなな骨なデザインがナイスである。しかも、いかにもジャンクという感じの良い汚れっぷりの一品である。  さて接続してみると、何とすでにFDISK済み・FAT16でフォーマット済みであった。アクセスの度にする「カツン」という音(ヘッドの移動音か?)が気味が悪いが、いたって問題なしである。意外と容量大きいじゃないかと思ってしまったあたり、すでに何かに毒されている気がしたが…

判定…勝利



その3 Western Digital Caviar2340 \200

(IDE 341MB 回転数/キャッシュ容量不明)

Caviar2340

 同じメーカーの、ちゃんと売られていた「1210」に対し、こちらは容量が大きいものの「動けばラッキー」という位置づけの物である。お店としてはそうやって差別化しているのだろうが…あっさり動作した。なら1つ買うならこっちでいいじゃん、と思ってしまうのは結果論であろう。

判定…勝利



その4 CONNER CFS210A \200

(IDE 213MB 3600rpm/キャッシュ容量不明)

CFS210A

 ついに出た、ジャンクHDD界のホームラン王・CONNERである。Seagate社に買収され今はもうないこのメーカー、健在の頃から品質に関してはイマイチな評判だったと聞くが、こと実ジャンク市場にやたら多く流れているのを見るとやはり何かあるのだろう、と思わざるを得ない。しかし予想に反して全く問題なしであった。何だ、つまらん。

判定…ちょっとガッカリな勝利



その5 Quantum ProDrive LPS170 \200

(IDE 162MB 回転数/キャッシュ容量不明)

LPS170

 一山シリーズ、こちらはこちらでMaxtorに買収されたばかりのQuantum製。
 電源を入れた途端、「シュオオオオーーーーン!」おおっとびっくり、自分が知るHDDの音とは明らかに異質な音にたじろぐ。大丈夫かいな本当に・・・と思いきや、FDISKはなことにクリア、Windows上でもなこと認識された。不良クラスタもなく、全く問題なしである。下手なMOにも負ける容量ではあるが。

判定…勝利



その6 IBM WDA-L160 \200

(IDE 171MB 3800rpm/32KB)

EDA-L160

 一山シリーズのトリはこちら、IBM製である。現在のようなアルファベット4文字プラス6ケタ数字の型番でないので相当古い物だとは察しがつく。接続してみると、おや、これもFDISK済み・・・どころの騒ぎではなかったのである。開けてびっくり、中にはファイルもフォルダもわんさかと。しかもそれらをよくよく見てみると、何とWindowsの起動ドライブの構成である。スキャンディスクで破損ファイルが見つかったことから察するに、OSがクラッシュしてそのまま換装、売り払ってしまったというあたりだろう。「Pcdos_j6v」というボリューム名が付いていた時点で臭いと思ってはいたのだが、セキュリティやらプライバシーはいったいどこに!? ひょっとしてエロ画像ファイルでも残っていないかな、と一瞬期待したが、ここは良識に従い即刻フォーマットさせていただいた。あーびっくりした。

判定…ほろ苦い勝利

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