マイクロソフト(株)の10日の発表によると、米マイクロソフト社は現地時間の6日、ラスベガスで開催された“2001 International CES ”において、“Microsoft Car .NET”と呼ぶフレームワークを公開した。
Car .NETは、携帯型あるいはダッシュボード収納型を問わず、多様な車載情報システムに対して情報、娯楽、通信のサービスを提供するための管理を目的としている。Car .NETによって提供するテクノロジーおよび開発ツールは、業界全体がサポートする標準をベースとしており、これにより車載ワイヤレスインターネットの世界を実現できるとしている。
Car .NETによって、家庭やオフィスや車の間で、ポケットベル、携帯電話、デスクトップコンピューターなどさまざまなデバイスを使った情報のやりとりが可能になるという。車中のドライバーは、インターネット上にある情報のダウンロードや電子メール、ニュースを聞くこと、他のドライバーとのコミュニケーション、買い物、衛星放送の受信などができるようになる。Car .NETは音声認識技術を採用しているので、ドライバーはハンドルから手を離したり、道路から目を離したりすることなく、携帯電話をかけ、音楽を選び、情報にアクセスできる。運転時の安全確保のため、キーボード入力や文章の読み取りなど特定の機能は停車時のみ行なえるように制御される。
マイクロソフトのオートモーティブ ビジネス ユニットのジェネラルマネージャーであるボブマッケンジー(Bob McKenzie)氏は、「車載コンピューティングの市場は、めざましい発展への準備が整ったところである。ドライバーにとっては安全性とセキュリティーの確保が最も重要な課題で、彼らが望んでいるのは、インターネット上のニュース、交通情報、インスタントメッセージイング、ナビゲーション補助情報などのサービスである。さらに後部座席用のエンターテインメントシステムに対して、関心が寄せられている。Car .NETのフレームワークは、最高水準の信頼性、柔軟性、通信機能を利用してこれらの機能、およびそれ以上のものを提供することを目的として作られている」とコメントしている。