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ATOK14

ATOK14

2001年01月11日 00時35分更新

文● 遠藤

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サービスの種類が増えた「iATOK」

 2000年8月から一部サービスを開始している、インターネットを利用したフロントエンドサービス「iATOK」が、ATOK14に標準搭載され、サービスが本格的に始動する。このサービスは、ATOKを使った日本語変換操作をそのまま利用してWebサイトの閲覧・表示ができたり、使っているユーザー辞書の共有が行えるというものだ。

ATOK Direct

URLを知らなくても、関連用語で目的のWebサイトを表示できる「ATOK Direct」

 すでにサービスを開始している「ATOK Direct」は、Webで知りたい情報に関する文字列(読み)を入力すると、同社のサーバに接続し、入力された言葉と登録されているURLの情報を照合した結果を、Webサイトのタイトル一覧で候補ウィンドウに表示し、その一覧から選択したWebサイトを専用のブラウザソフト「クイックブラウザ」で表示する。

 たとえば、あるメーカーが販売していた製品が知りたいというときに、そのメーカーのURLを知らなくても、製品名を入力すればその製品のWebサイトが表示されるのだ。

 ただし、ここで候補ウィンドウに表示される情報は、ジャストシステムが登録しているサイトやメーカー名、製品名だけなので、目的のサイトが表示されない場合もある。

 ATOK本来の動作とほとんど変わらない操作で欲しい情報のWebサイトが表示でき、使い勝手も非常に良好だ。長いURLをわざわざ入力する手間も省ける。



ATOK Channel

「iATOKトップメニュー」でジャンル選択→ことば(読み)を入力→知りたい情報を選択→「→」キーで内容表示、という手順で行う。

 今回が初お目見えとなる「ATOK Channel」は、簡単に言うとATOK Directの拡張版にあたる。辞書や辞典、エンタテインメントなどの情報を、目的別や機能別に分類したコンテンツを「チャンネル」という形で提供するというもの。

 まずiATOKのトップメニューから知りたい情報のジャンルを選び、ATOK Directと同様に読みを入力することで、あらかじめジャストシステムが登録分類した内容が表示され、その一覧から知りたい情報を選ぶと、詳細な情報が素早く得られる。

 現在はまだ準備段階であるため、「日立システムアンドサービス」が提供する百科事典「マイペディア」のATOK版のみではあったが、入力→変換→知りたい情報をポイントして「→」キーを押すと、知りたい内容がクイックブラウザで表示される。別にソフトをインストールせずにこうした辞書、辞典情報が調べられるのは便利だ。



ATOK Sync

 紹介した2つのインターネットサービスとは若干毛色が異なるのが「ATOK Sync」だ。これは同社が提供するサーバ上の無料ディスクスペースを利用し、自分のマシン(ローカルマシン)内のユーザー辞書(ATOK14UI1.DIC)を、初回使用時にアップロードしたユーザー辞書と同期させて、常に辞書内容を更新できるというサービスである。このサービスを利用すれば、自宅と会社など、またはWindowsとMacintoshのように異なるマシンでも、ユーザー辞書を共有できるというわけだ。

同期は、一度サーバ上のユーザー辞書をダウンロードし、現在の辞書内容とマージ、最後に辞書をアップロードするという過程で行われる。

 このサービスを利用するには、一太郎11のインターネットディスクと同様の手順で、製品登録、一太郎Webへの登録、サービスの申し込み手続きや拡張モジュールのダウンロードとセットアップが必要となる(利用は無料)。あとは、インターネット接続後、ATOKメニューから「辞書メンテナンス」-「ATOK Sync」を選び、「実行」ボタンを押すだけ。設定画面でIDとパスワード、同期の方法などは指定できる。辞書は自動的にマージされるので、上書きによる登録単語の消去という心配はない。

 サーバに用意される辞書用ディスクスペース容量は、公開する予定がないということで教えてもらえなかったが、利用にあたって不自由しない充分なスペースを確保しているという。

 また、このディスクスペースは、インターネットディスクとは異なる場所に設けられるので、インターネットディスク側に用意されている50MBを圧迫せずに使えるということだ。

 上記以外の辞書の変更については、現在はまだ開発途中であるため、詳細は決定していないとのこと。

 辞書の同期対象には、前ページで紹介した「お気に入り文書」も指定できるので、インターネットプロバイダにアクセスする環境さえあれば、出先で定型文書を使うことも可能だ。



ストレスがまたひとつなくなった印象のATOK14

 実際にATOK14を使ってみたところでは、新機能よりもむしろ漢字検索の際に部首を手書き入力できるようになったなど細かい改良点が、これまで入力に苦労していた部分を減らしてくれ、目立って便利になったと感じた。

 変換効率についても、DOS/V ISSUE 2000年10月号の特集3「一太郎10+ATOK13」で行った変換効率チェックの例文を、ほぼ100%クリアしている。唯一変換に失敗したのは、電車が回送→昔を回想→店内を改装ときて、「海藻が群生している」(正)が「改装が群生している」となってしまったくらいだ。ただ、相変わらず「法案の採決に入る構えだ」が、「法案の採決にはいるか前だ」となってしまう。詳しくは製品版が発売になった際に改めて紹介する予定だ。

 インターネットサービスについては、ユーザーの使用環境にもよるが、ATOK Syncはとくに便利だと感じた。そのほかのサービスについても、今後チャンネルで提供されるコンテンツによって、より魅力あるサービスとなる可能性もあるので、コンテンツの充実に期待したい。

 とにかくストレスフリーな日本語入力が行いたい人には、絶対オススメのソフトだ。

製品名 ATOK14
価格 9800円
対応OS Windows 95/98/Me/NT 4.0/2000
発売元 (株)ジャストシステム
問い合わせ先 03-5412-3939
URL http://www.justsystem.co.jp/

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