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ascii24ニュースで2000年を振り返る――何が起こったか

2000年12月28日 23時09分更新

文● 編集部 佐々木千之

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2000年問題、1GHzプロセッサー、次世代ゲーム機、定額常時接続サービス、カラー液晶搭載携帯電話、ADSLなどさまざまな話題が飛び交った2000年を、ascii24のニュースで四半期ごとに振り返ってみた。1年を通してニュースを見直してみると、いろいろな分野で大きな節目となる事件がいくつも起こった年だったといえる。特に印象に残った3つを以下に示す。

Crusoe
ソフトウェアを組み合わせたプロセッサーというまったく新しいアーキテクチャーで話題となった、トランスメタの『Crusoe』(TM3120(左)とTM5400(右))

まずはパソコンのプロセッサー。インテルとAMDの1GHz一番乗り競争に始まり、過去にないスピードで製品発表が行なわれた。さらにトランスメタの“Crusoe”というノートパソコンやインターネットアプライアンスに特化した省電力プロセッサーの登場で、インテルはデスクトップではAMDと、ノートではトランスメタを相手に2正面作戦を行なわざるを得なくなってしまった。製品投入を急いだためともいわれるトラブルにも見舞われたが、デスクトップではPentium 4という次世代製品を登場させ、ノート向けには動作電圧が1Vを切るという超低消費電力モバイルPentium IIIをデモンストレーションし、懐の深さを見せた。AMDの見事なまでの戦いぶりも目に付いた。トランスメタのも一部で製品回収という事件が発生したものの、まったく新しい製品の立ち上げとしては大成功だったといえるだろう。

2番目にあげたいのはインターネット接続機能を持った携帯電話の目を見張る普及だ。i-モードはすでに1600万加入を突破し、auやJ-フォングループの端末も加えると、2500万加入を数えるまでに普及した。電車の中での携帯電話の使用風景も、液晶ディスプレーをのぞき込んでメールを読んだり、あるいはテンキーで文字を入力したりといった姿がめずらしくなくなった。3月には契約数で有線電話を上回り、その後は差が開く一方となっている。この流れが、2001年に登場する“FOMA”(IMT-2000)や“cdma-2000”ではどうなっていくのかが非常に楽しみだ。

3番目は定額・常時接続のインターネットサービスの開始・普及をあげたい。多くの家庭でのインターネット利用がテレホーダイ時間である午後11時以降に集中していた(る)ことを見ても、手ごろな料金の定額サービスをどれほどのユーザーが望んでいるかがわかる。夏にようやく開始された“フレッツ・ISDN”に申し込みが殺到したのも当然だろう。さらに大きかったのは、“高速”サービスが増えたことだ。郵政省の統計によると、CATVインターネットの利用者は9月末の時点で46万人と年初の倍以上の数字となっている。また、イー・アクセスや東京めたりっく通信などが切り開いたADSLによるインターネットサービスも、ついにNTTを動かし、“フレッツ・ADSL”サービスを開始させるに至った。2001年にはさらに高速・定額・常時接続サービスが広範囲に普及することが予想されるが、その環境に見合うコンテンツが登場するかどうかにも注目していきたい。

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