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【2001年年頭挨拶ニュースリリース】トレンドマイクロ(株)CEO兼代表取締役社長スティーブ・チャン氏

2001年01月04日 09時45分更新

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 20世紀から21世紀になっても変わらないものは、「企業価値を高めることが経営のゴール」ということです。企業価値を高めるために、技術進化の方向性や産業構造の変化の洞察と、お客様のニーズの理解を通し、正しい事業分野選択を行い、会社の成長性を実現したいと考えています。

 2001年、トレンドマイクロは世界トップシェアであるインターネット・ゲートウェイにおけるウイルス対策の一層のマーケットシェア拡大を狙うほか、サービスプロバイダ様と提携し展開しているインターネット・アウトソーシング・サービス事業は、本格的なサービス開始の時期を迎えパートナーとともにお客様への充実したサービスのご提供を目指します。

 さらにトレンドマイクロは、ワイヤレス・ブロードバンド・Linuxという新プラットフォームにおいて、セキュリティ技術や付加価値サービス提供をさらにグローバル規模で展開していきたいと考えています。
 インターネットのインフラの本格的な整備に伴い、20世紀の経済とは異なる新しい経済の時代が訪れつつあります。トレンドマイクロは、このインターネットがもたらす新しい経済において、e-Commerceの安全を実現するインターネット・インフラストラクチャ・サービス企業のポジションを獲得し、利益と成長をともなう新しいインターネット型企業を目指します。

 企業価値を高めるために重要なのは、土地や工場設備などの「目に見える、帳簿上に記載される資産」ではなく、「目に見えない資産」です。例えば、「技術」「お客様」「ビジネスプロセス」「社員」「ブランド」といった価値は目に見えない資産ですが、新しい経済の時代、これらの「見えない資産価値の増大」こそが、真の企業価値の増大に結びつくことになるでしょう。

 トレンドマイクロのビジネスは「Knowledgeビジネス」であり、人材(知識労働者)こそが最たる資産です。最もよい人材をいかに雇用し、さらに雇用を継続し、彼らの成長をサポートし新しい価値を身に付けるチャンスを提供するかが非常に重要です。よい人材とは「革新し続ける、変革を歓迎する、失敗を恐れない、成長を望む」人材だと考えています。

「How to use the internet」~ インターネットをいかに活用するかが、グローバルで成功する鍵である ~

 インターネットの普及に伴い、トレンドマイクロのビジネスモデルも変化しています。以前は会社全体における収益の80%を日本が占めていましたが、本年は約40%の割合まで減少した一方、欧米の収益が成長したことにより、グローバルでバランスの良い収益モデルに変化しています。マクロ的にみると、各国経済は好調・不調の波はありますが、このように各地域で収益バランスが取れることにより、よりリスクの少ない、安定した経営を実現しています。

このグローバル化の成功の一因に、インターネットの活用があります。トレンドマイクロでは、お客様・パートナーとのコミュニケーションやソリューション・サービス提供に、インターネットを有効に活用しています。

 例を挙げると、24時間体制でウイルス解析センターにおいてウイルス情報を収集し、ウイルス対策プログラムの配信をインターネットで行うことにより、よりリアルタイムに世界中のお客様に最新のソリューションをお届けする体制が整いました。インターネットやメールによる、ウイルス対策関連情報やサービス提供を活発に行っています。インターネットによって、お客様やパートナー企業との距離が近くなり、よりご要望や期待、ニーズ等を理解できる機会が増え、顧客満足度向上や新製品・サービス開発に生かせることも大きなメリットです。

 社内でも、インターネットにより作業の効率化・リアルタイムな情報収集・情報共有が可能となりました。社内システムの自動化・生産性の向上・情報共有をはかることにより、経費の削減だけでなく、グローバル規模での社員の知識共有が実現しています。

 20世紀のみなさまのご愛顧に心より御礼を申し上げるとともに、21世紀も変らぬご指導のほど、よろしくお願い申し上げます。

以上

(用字用語は原文のまま)

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