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TRGpro 日本語版

TRGpro 日本語版

2000年12月25日 23時28分更新

文● 片山哲也

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TRGpro 日本語版

TRG Produts MDS/アスク(販売代理店)

4万2800円

TRG Productsの「TRG pro」は、Palm IIIをベースにCFスロットを備えたPalmデバイスで、汎用性のあるスロットによる高い拡張性を持つのが特徴だ。

CFスロットを装備してPalmデバイス一の拡張性を誇る

 CFスロットを備え、拡張性に優れたPalmデバイスが「TRGpro」だ。CLIEの「メモリースティック」やVisorの「SpringBoardスロット」よりも汎用性があるCFスロットだけに、フラッシュメモリはもちろん、マイクロドライブ、モデム、携帯電話アダプタ、PHSユニットなど、様々な周辺機器が揃っている。
 しかも、コンパクトフラッシュ(CF)規格の周辺機器は、Palmだけではなく、Windows CE、デジタルカメラ、PCでも使える汎用な規格ということもあって生産量が多くて安価、入手も容易というメリットがある。Palm専用の周辺機器は専門店や大型のPCショップに行かなければ入手しにくいことを考えると、これは魅力だ。ただし、どんな製品でも動くわけではない(ドライバが用意されているわけではない)ので、事前に情報を集めておきたい。
 TRGproで使えるCF規格の周辺機器の中でも、一番のオススメはNTTドコモのPHSユニット「P-in Comp@ct」だ。アイ・オー・データ機器の携帯電話アダプタ「SnapConnect」も、CLIEの「携帯電話/PHSアダプタ」も、すべてケーブルで電話をつながなければならないが、P-in Comp@ctを使えば通信ユニットが本体と一体になるので、非常に手軽に携帯して利用できる。

最近モバイル関連ではもっともホットなデバイスであるNTTドコモのP-in comp@ctをそのまま装着できるのは大きな魅力だ。

 デザインは旧世代のPalmIIIがベースになっており、サイズや重量の面では不利だが、十分な拡張性を考えれば納得できる。その上、PalmIII時代からのモデムや携帯電話/PHSアダプタ、キーボードといった多数の周辺機器がそのまま利用でき、乗り換えユーザーなら手軽に拡張できるというのも大きなメリットだ。これは意外な盲点だけに、チェックしておきたい部分だ。

見た目はほとんどPalmIIIや旧WorkPadと変わらないが、それらの機種の周辺機器を使えるのは魅力だ。

 注目の周辺機器としては折り畳みキーボードの「PalmPortableKeyboard」だ。シリアルポートの形状がPalmIIIcと共通なため、PalmIIIc/m100用がそのまま利用できる(ATOK Pocketも添付される)。
 搭載されるPIMソフトそのものはPalm OS 3.5と同じものだが、CFスロット、特にフラッシュメモリを使いこなすための添付ソフトが充実しているのが大きな特徴だ。TRG純正のユーティリティとしては、CFメモリと本体メモリの間でデータをやり取りする「CFPro」、本体メモリの内容を一括してバックアップ/レストアするための「CFBackup」(個別ファイルのレストアも可能)、CFメモリ内のアプリケーションを起動できる「AutoCF」(同社のWebサイトからダウンロード)がある。
 純正だけではなく、さらにCF内のテキストファイルをDOCファイル(Palmのデファクトスタンダードな文書フォーマットでMicrosoft WordのDOCファイルとは異なる)に変換してくれる「CF2DOC」、前述のP-in Comp@ctの電波の受信状況を表示する「P-in Stat」などといったサードパーティ製のユーティリティもあり、TRG proを活用するための環境が整っている。
 見た目はやや地味だし、PalmVxのような携帯性に優れているわけでもないのに、Palmユーザーに支持される理由は、このような通好みのスペックのため。ファッションとして持ち歩くPDAではなく、バリバリ使いこなすためのPDA。それがTRG proだと言える。

標準付属のクレードルにセットしたところ。クレードルもPalmIIIと同じデザインだ。

製品名 TRGpro 日本語版
OS Palm OS 3.5日本語版(CFスロットサポート拡張)
CPU DragonBall EZ-16MHz
表示 160×160ドット/16階調バックライト付きグレースケール液晶
インターフェイス シリアル(クレードル)、赤外線、CFカードスロット(TypeII)
本体サイズ 121(W)×20(D)×82(H)mm
重量 170g
バッテリ 単4乾電池×2
バッテリ駆動時間 約14日

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