インターネットによる天文普及を目指すライブ!エクリプス実行委員会は21日、2001年1月10日未明に観測される皆既月食をインターネットで生中継すると発表した。
ライブ!エクリプス実行委員会は、アマチュア天文家や天文学者、天文台関係者、SOHOワーカー、ネットワークエンジニア、学生をはじめとする大勢の個人ボランティアがインターネットを主なコミュニケーション手段として運営する非営利団体。'97年3月の皆既日食のインターネット多地点中継を皮切りに、過去8回にわたり皆既日食、金環日食、皆既月食、しし座流星群のインターネット中継を手掛けてきた。
中継は、札幌、関東(富士山麓の予定)、京都府精華町、岡山県美星、佐賀、沖縄の6地点から、望遠レンズをつけたビデオカメラで月食をクローズアップ撮影した動画を配信する。各地の画像を組み合わせた2×2の4分割画面や3×3の9分割画面でも配信する。また、星食の様子も中継する。動画を試聴するためにはRealPlayer 8、Windows Media Player 7、QuickTime Player 4が必要。そのほか、北海道陸別、札幌、東京都小金井、京都府精華町、佐賀、沖縄の6地点から、デジタルカメラで広角撮影した静止画での中継も行なう。画像は、月を中心に短冊状に切り取り、横に並べて一望できるようにする。
プロジェクトの日本向けのテーマソングとして声優・歌手の岩男潤子氏の“月触”を採用、世界向けにはトラペジウムの“Tears of Eos”を採用した。このプロジェクトは日本の産業界、政府機関、学術団体が支援しているという。
また、(株)アイアイジェイメディアコミュニケーションズ(IIJ-MC)は同日、2001年1月10日未明に観測される皆既月食のインターネット中継プロジェクトに対し、国内6地点からのマルチ中継によるネットワーク、およびストリーミング配信分野において技術協力を行なうと発表した。
