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Winning Post5

Winning Post5

2000年12月21日 22時57分更新

文● 美和オヤブン

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Winning Post5

コーエー

1万1800円

コーエーの人気競馬シミュレーションゲーム「Winning Post」シリーズも数を重ね,はや5作目。シリーズが進むごとに,血統理論をよく理解しなければゲームを楽しめないマニアックなシステムに変わっていった。プレイヤー,特に初心者にとっては、この軌道修正は敷居を高めるものだったに違いない。たとえば「サクラバクシンオーとノースフライトを掛け合わせたら,最強のスプリンターが誕生するに違いない。だから同じような血統を作ってみて,実際に掛け合わせてみよう(ちょー古いですな……)」というマニアックな楽しみ方もあることはあったのだが,競馬をたしなむ程度のプレイヤーにはそんな理屈はどうでもいいことだ。それよりはG1を制覇できる強い馬を生産することのほうがゲームを楽しむ上で重要だろう。WP5ではマニア向けに傾いていた近作の血統システムを全面的に見直し,初心者からマニアまで幅広く楽しめるように裾野を広げた作りになっているのが最大の特徴である。

シビアな資産運用がWP5の妙味

馬主の顔は48種類用意されている。どれも美男美女(一部除く)なので,夢を見てみるのも一興だろう(笑)。今回は,デジタルカメラなどで撮影したデータも利用できるようになっている。
今回登場する秘書は男性1人,女性2人の計3人。9年でレイオフすることも可能。

 ゲーム開始当初,プレイヤーには20億円の運転資金が用意される。20億円と聞くと,さぞかし初年度からバシバシと高額馬を落札できるのだろうと思うかもしれないが、それはは大間違い。まず北海道に牧場を開設しなければならず,それだけで12~16億円は飛んでいってしまう。残金は多くても7億円なので,この中でやりくりをしなければならない。牧場の開設のあとは(頼みもしないのに)繁殖牝馬の購入や3歳/4歳馬の購入などが控えており,さらに8月第1週には当歳馬,10月には繁殖牝馬,12月には外国産馬の購入など,湯水のように金を投資していかなければならない。もちろん,破産した時点でゲームオーバーになってしまうため,手持ちの資金をすべて使っていいわけではない。ゲーム開始当初は生産者/競走馬のオーナーとして,あちこち節約していかなければならないのだ。



牧場を開設できるのは7カ所となっている。価格は12億円から15億円。高い場所のほうが,ゲームは進めやすい。場所により,いろいろな特徴があるで研究してみるのもよいだろう。

 金銭を巡る問題はそれだけではない。たとえば,なるだけ資金を使わないように安い競走馬/繁殖牝馬ばかりを購入していると,生産する競走馬はレースに勝てない弱いものばかりになり,「レースで勝てない→お金が入ってこない→余計に資金難」という,ジリ貧のスパイラル状態で地道にゲームを進めることになる。これではいつまで経っても,能力の高い競走馬(金額の高い競走馬)など所有できない。また,生産した競走馬は当歳(1歳)の時にしかセリに出せないので,能力の高そうな競走馬は手元に残し,ほかの馬は売ってしまうというようにプレイヤー自身の相馬眼を養わなければ,なかなか潤沢な資金をもとにゲームを進めることはできないのである。



ゲーム開始当初の牧場の様子。何もない殺風景な状態だ。
施設が充実してくると、このように遊園地のような景観になってくる。

 さらに,今回から導入された牧場の拡充システムも懐を圧迫する要因のひとつだ。基本施設や観光施設,幼駒繁用施設など10個の施設を牧場内に建設することが可能なのだが,どれも数億円程度の建設費が必要になる。これら施設を開設すれば,生産する競走馬の能力がアップするし,とくに基本施設は拡張すれば最大20頭の繁殖牝馬を所有できる。生産した競走馬をセリなどで売り払って,運営資金を稼ぐのは常套手段なので,できるだけ牧場の施設拡充には力を入れたいところだ。ただ,施設の運営には毎月経費がかかるので,あまりに性急に施設を建設していると自ら首を締めることになる。あくまでも経営できると判断できた時点で施設の拡充は行ないたいところだ。

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