コンパックコンピュータ(株)(以下コンパック)と日本アイ・ビー・エム(株)(以下IBM)は21日、コンパックの無停止型並列サーバである「NonStop Himalaya」へ、IBMのメッセージングミドルウェア「MQSeries」「同 Integrater」を移植することに関して協業すると発表した。
NonStop Himalaya S74000 |
基幹業務との連携を強化
コンパックは、今回の協業によって、「日本では競争するような製品はほとんどないのではないか」(IBM理事でソフトウェア事業部長の長野一隆氏)という「MQSeries」「同 Integrater」によって、「Himalaya」と基幹業務の連携を強化し、顧客のニーズに応えることができるとしている。
握手を交わすコンパックの荒野泰男常務取締役とIBMの長野一隆理事(左から) |
1対1のメッセージのやり取りを実現する「MQSeries」については、過去に移植が行なわれたが現在ではバージョンが古くなっており、今回の協業により最新のバージョンを移植する。n対nのやりとりができる「同 Integrater」の「Himalaya」への移植は今回が初めてという。
IBMは、すべてのOSをサポートするという戦略を取っており今回の協業もその一環という。最近両社は、コンパックのパソコン「プレサリオ」にIBMのソフト「ViaVoice」を添付することや、日本チボリシステムズ(株)の「Tivoli Enterprise製品」をコンパックにOEM提供するといった提携を行なっている。
移植作業については、両社の技術者が相互に交流して開発を進めるといい、「来年の春ごろに最初のバージョンを予定」(コンパックの酒井孝雄システム統括本部本部長)という。コンパックでは、東京・天王洲の本社内にあるZLEシステムラボにおいて、「MQSeries」の導入支援・研修センターを設置する予定だ。
ニーズがあればアプリケーションサーバの移植も
両社は今回の「MQSeries」の移植だけでなく、「IBMのWebSphere系も移植していく」(酒井氏)と語った。コンパックは、「WebSphere」だけでなく顧客のニーズがあれば日本BEAシステムズ(株)の「BEA WebLogic Server」などの移植も検討するとし、「NonStop Himalaya」を社内利用からB2B利用へ拡大していくという意欲をみせた。