インテュイット(株)(※1)は20日、11月に新代表取締役社長に就任した平松庚三氏の紹介を兼ね、同社の今後のビジネス展開を発表した。それによると、今後はこれまでの会計ソフトの分野に加えて、マネジメントインフォメーション分野なども手がけ、マネジメントサポートの会社へと変身していくという。また、会計ソフトなどの製品は、Webブラウザ対応、ASP対応にしていくと発表された。
※1 インテュイット:同社は、1997年に(株)ミルキーウェイと日本マイコン(株)を統合し設立された会社。ミルキーウェイの「大番頭」と日本マイコンの「弥生」が統合され、現在の「弥生 Proシリーズ」となっている。米Intuitは個人向け資産管理ソフトの「Quicken」で有名な会社だ。ほかに小規模事業者向け会計ソフト「QuickBooks」や税務申告ソフト「TurboTax」などがあるeファイナンスの需要を作っていく
平松社長はインテュイットの社長に就任する前、ISPのエーオーエル・ジャパン(株)の社長を務めていた。同氏は「決断したときも、こうして1カ月経ったときも、大変いい決断をしたと思う」と述べ、「会計ソフトの会社は畑違いという印象だったが、ファイナンスマネジメントをサポートする会社になっていくと説明され、ラッキーな仕事を得たという感じ」と、語った。
平松庚三社長 |
「インテュイットは、会計ソフトの会社からマネジメントサポートの会社に変わろうとしている。製品は、Webに対応していく。eファイナンスとなると、まだ市場がないし、需要もないと感じている。これからは需要を作っていくチャレンジになる」(平松社長)
米国では、Webベースのデータベース「QuickBase」を発表
米Intuitは11日(現地時間)、「QuickBase」というWebブラウザーベースで利用するデータベースを発表した。これは中小企業や、大企業のグループで情報を共有しようという製品だ。この製品が、同社が唱えるインフォメーションマネジメントの製品となっている。
米国における製品の位置付けと、それを説明するAlan Gleicherインターナショナルビジネス担当上級副社長 |
同製品が日本に導入されるかどうかに関して平松氏は、「QuickBaseが、そのまま日本に入ってくるかというとそうではない。日本にあった形でコンセプトと考えかたは導入されるだろう。日本市場にあった形で製品やサービスを提供していくことが重要と考えている」と、説明した。
会計ソフトの「弥生シリーズ」のWebブラウザ対応、ASP対応版については、「まだ計画を練っている段階」と、製品のスケジュールは明らかにされなかった。