「シムピープルデラックス」は、1999年に発売された本編「シムピープル」と、2000年11月24日に発売された拡張キット「ハッピーライフ！ データセット」をワンパッケージにしたお買い得版だ。価格は5980円。
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| 「シムピープル」の一般的な風景。3人が同じソファに座ってテレビを見ながら談笑しているところ。 |
まず、シムピープルのゲーム内容について簡単に説明しておこう。シムピープルは、「シム人」の人生を丸ごとシミュレーション(仮想体験)するという前代未聞のSLGだ。“丸ごと”に含まれる範囲は、一人暮らしの実践から、出世、結婚、育児、子供の教育、家財道具の購入／設置、家の拡張、引っ越しまで。シム人が生活する世界には、土日祭日がなく、毎日休まず働き続けなければならないなど、やや変則的なところもあるが、現実世界に近い雰囲気でシム人の生活を楽しむことができる。
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| この世界には友達の人数は出世に響くという摩訶不思議なルールがあるので、積極的に交友の和を広げていこう。画面奥にひとりぼっちでいる有栖川ヴァルキリーさんの後ろ姿がなかなかセクシーである。 |
ゲームは家族を作るところから始まる。この家族構成は、大人ひとりでもいいし、男女の大人ひとりずつに子供ひとりでもいい。お好みの家庭をこしらえて、空いている家(土地付き)のひとつに入居すると、そこからシム人(たち)の生活がスタートする。彼らは最初にプレイヤーが定める“性格”に従って、独自のAIで行動するが、あくまで生理的欲求に従って動くだけなので、AIに任せっぱなしにしていると、家は荒れ放題になる。そこでプレイヤーが常に最適な指示を与えてやる必要があるわけだ。
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| お喋りしながら食事。本作ではナニナニしながら何かをやるのが、シム人の気分を維持していく上での最大のポイントだ。 |
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| 料理スキルが低いシム人が、火を使うとたびたび起きるのが火事。こうなるとシム人はあわてふためいて何もできない。急いでシム人に電話で消防士を呼ぶように指示を出そう。 |
本作は、プレイヤーが好き勝手にシム人をもてあそぶのではなく、シム人が幸せな状態で生活が送れるように補助してあげるゲームだ。シム人は、全部で8つ用意された気分パラメータが最低まで下がると、容赦なく餓死したり、泣きわめいたり、失禁したり、過労でぶっ倒れたりする。現実世界でも、仕事をしていれば腹が減るし、食欲を満たせばトイレに行きたくなるように、8つのパラメータは常に相関関係にあり、最初は全パラメータをある程度維持しておくことすらも難しい。シム人のパラメータに注意を払ってばかりだと、今度は仕事に遅れたり(遅れる＝欠勤)、友人ができなかったり、恋人に嫌われたりする。全パラメータの状態によって、キャラクターの「気分レート」が決まり、これが上向きだと、仕事で出世しやすくなり、プレイヤーの指示にも従いやすくなる(シム人は出世に必要なスキルアップのためのお稽古ごとは、気分が良くないとやりたがらない)。
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| この光景は若干説明しづらいが、ギターを弾く妻と、それを見て興じる友人、心地よさと楽しさが下がってきたので、それを無視してソファーに座ってテレビを見る夫の図（サム～い）。 |
ほかのシム人との友好度が上がり、恋人にまで発展するとシム人と「結婚」するチャンスが生まれる。結婚の成就はなかなか難しく、本作における最初の難関といえる。これ以降も「赤ちゃん育て」、「子供の教育」と難関が続く。特に赤ちゃん育ては、ゲーム中最大の難関で、赤ちゃんの夜泣きはどうしようもないほど強力なのだ。これにより両親は昼夜を問わず強制的に起こされ、あやすことを強いられる。あまりに赤ちゃんを泣かし続けたりすると、「社会福祉サービス」の人が、かわいい赤ん坊を連れ去ってしまう。いうまでもなく、この場合のガッカリ度は凄まじく大きい。赤ちゃんは3日経つと、プレイヤーが指示を出せる「子供」に成長する。いずれにしても、赤ん坊の世話は両親の全パラメータもガタガタになるので、できる限りそばに付きっきりで世話をして、無事子供に成長させてあげたい。
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| 赤ん坊の泣き声に起こされる両親。ちなみに赤ん坊の手前にある水たまりは、夫があやしている間に尿意が最低まで下がり、失禁してできたもの。 |
