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米マイクロソフトとモーリン、組織内不正コピーでソクハイを提訴

2000年12月15日 16時33分更新

文● 編集部

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米マイクロソフト社と(株)モーリンは14日、バイク便運送業者の(株)ソクハイに対し、コンピューターソフトの組織内での不正コピーについて、著作権侵害を理由として、損害賠償を求める民事訴訟を東京地裁に提起したと発表した。

原告は、違法コピー防止を呼びかける(社)コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)のホットラインを通じて、被告企業内での著作権侵害行為を知る立場にある者から情報提供を受けたという。その後原告2社は、話し合いによる解決をめざしたが、被告企業は、原告のソフトを不正使用していたことは認めたものの、不正コピーの消去および使用を中止し、正規のソフトを購入すれば、過去の侵害に対する損害賠償をする必要がないという主張を変えることがなく、原告はやむなく訴訟提起に踏み切ったとしている。

原告は被告企業による不正コピーによって、少なくとも約2000万円の損害を被ったことを主張している。また今回のような組織内不正コピーによる著作権侵害の場合には、コンピューターソフトの性質、業界の慣行、不正コピーの態様およびこのような不正行為が社会に与える影響などについても考慮されるべきであることを主張し、ソフトに関する権利保護の適正なあり方について、司法の積極的な判断を求めるとしている。

なお、マイクロソフトの日本法人は、これまで被告企業とは取引関係にあった。今回のケースは、マイクロソフトが日本での取引先に対して、組織内不正コピーによる著作権侵害で提訴をおこなった初のケースとなる。マイクロソフトでは、ソフトの著作権などの知的所有権を尊重する組織、企業と取引を行なっていきたいと考えており、今回の訴訟に際して、被告企業との取引関係を停止したという。

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