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PC-X2001

PC-X2001

2000年12月13日 22時57分更新

文● 佐久間

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PC-X2001

シャープ

オープンプライス

各社とも、TV表示&録画、さらにタイムシフト再生を搭載したテレビパソコンをラインナップに加えているが、TVチューナ&ハードウェアMPEG2エンコーダチップを搭載したシャープの「PC-X2001」はその斬新なスタイルこそが一番の特徴だ。

液晶TVのような外観
リモコンにもなるキーボード

本体左側面に8倍速DVD-ROMドライブ。奥行きわずか22cmというスタイル。
右側面にはPCカードスロット(TypeII×1)がある。この写真は傾きを見るため多重露光で撮影したもの。あまり上までは向かず、左右へのスイベル機構もない。

 一見するとPC用液晶モニタか単体の液晶TVのようにも見え、付属キーボードはフタを閉じるとチャンネル操作、ボリューム調整、Webブラウザやメーラがワンタッチ起動するボタンと、マウス操作を行うトラックボールだけが見えるワイヤレスタイプで、フタを開け通常のキーボード(テンキーレス)として使う場合もひざの上や寝転がって枕の先に置くなどフリースタイルで使うことができる。
 では、早速その実力を確かめてみよう。

キーピッチは18mmピッチのノート用だが、ストロークが深めで比較的打ちやすい好印象だ。トラックボールも、小さいが操作は楽。
カバーを閉じたところ。トラックボールはこの状態でも使え、DVDの基本的な操作も可能だ。テレビやDVD-Videoの閲覧なら、この状態で十分使える。
キーボードカバーと同じボタンが本体前面下部にも並ぶ。ただ、ワイヤレスキーボードが便利なので、こちらはあまり使わないだろう。

懐に忍ばせた豊富な入出力端子

 CPUはPentiumIII-700MHz、メモリはオンボードに64MBを搭載し、ノート用の144ピンSO-DIMM1枚を増設可能(最大192MB)。プリインストールOSがWindows Meなのでこれ以上増設する必要はないだろうが、初期状態の64MBでは後で詳しく紹介するTV録画、タイムシフト機能などを使っていると、アプリの切り替えなどにもたつく場面も見られた。快適に使うには128MB以上に増設しておきたいところだ。HDDは3.5インチの27GBモデルを内蔵、最初からCドライブ(Windows Meとプリインストールアプリ用)に7GB、Dドライブ(録画したデータの保存用)に約20GBと、2パーティションに分けられている。
 さらに左側面にDVD-ROMドライブ(ノート用の薄型タイプ)を内蔵し、シャープオリジナルのDVD再生ソフト「Mebius DVD Player V1.0」を使ってDVD-Videoが楽しめる。このソフトは早送り/早戻し、スロー再生が9段階に設定できるが、キーボードのフタにある操作ボタンでは前後チャプタへの移動と再生/停止/一時停止/イジェクトという基本的な操作しかできないのは残念。できれば、すべての操作をリモコン(ボタン)だけで行えるようにしてほしかったところだ。液晶モニタの左右には、ステレオ+サブスピーカの3スピーカが鎮座し、迫力のサウンドを聞かせてくれる。TV番組やDVD-Videoで試してみたが、ボリュームを上げても音割れすることなくクリアな再生が楽しめた。

本体背面のカバーを外したところ。AV関連の各種コネクタがぎっしり詰め込まれている。
コネクタの各種部分を個別に見ていこう。中央のRGBコネクタ脇に、モデム、ヘッドフォン、IEEE1394×2、USB×2が並ぶ。

 こういったスタイリッシュな液晶一体型PCの場合、デザイン優先で拡張性が犠牲にされがちだ。X2001は液晶モニタの背面にマザーボードや各種ドライブを詰め込んでいるため、一般的なデスクトップPCのようなAGP/PCIバスは持たず、拡張ベイもない。しかし、シリアル、パラレル、PS/2などのレガシーポートを廃しつつ、TypeII×1&TypeIII×1(TypeII×1)のPCカードスロットを2カ所に持ち、USB×4とIEEE1394(4ピン)×2、さらにビデオ入出力(コンポジット/S-VIDEOの各2系統)、オーディオ入出力(丸ピンの光出力を含む)と豊富な端子を備えている。



その右隣には、マイク、ヘッドフォン、Line出力(丸ピンの光出力兼用)、USB×2がある。これらはカバーを付けても外部に露出している。

 では、そのコネクタ類はどこにあるのか、というと背面カバーの内側にぎっしり詰まっている。カバーを付けたままの状態では、RGB出力、コンポジットとS-VIDEOのTV出力、マイク、ヘッドフォン、ライン/光出力兼用のオーディオ入出力、USB×2のコネクタが露出し、右側面にはTypeII×1のPCカードスロットが配置されている。そして、背面のフタを外すと、モデム、第2のヘッドフォン端子、IEEE1394×2、UBS×2、TypeIIIのPCカードスロット、コンポジットとS-VIDEOのビデオ入力、LRセパレートになったRCAピンのオーディオ入力、アンテナ端子が出てくる。限られたスペースにこれだけのコネクタを配置するため、苦心したのだろうことは予想できるが、TV録画だけでなく映像編集の用途(編集ソフトpixeDVをプリインストールしている)まで考えると、IEEE1394やオーディオ/ビデオ入力端子は外部に露出してほしかった。とはいえ、ネジなしで、下から持ち上げるようにするだけで簡単に外せる背面カバーにしている点は評価したい。



背面の右下に、ビデオ入力(コンポジット、S-VIDEO)とアンテナ入力が配置されている。これらは外部に露出してほしかったが。
ビデオ出力(コンポジット、S-VIDEO)の下にカバーがあり、メモリ増設用SO-DIMMソケットがある。カバーを外すときにネジが落ちないよう、止め具がついている。

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