米ウェブゲイン社の日本法人であるウェブゲインジャパン(株)(欧文表記:WebGain Japan, KK.)は13日、日本国内における営業活動を8日より本格的に開始したと発表した。
米ウェブゲイン社アジア担当副社長のIvan Ruzic氏(右)とウェブゲインジャパン代表取締役社長の湯本敏久氏(左)。湯本氏は「Java市場でもビジネスロジックの開発サポートが重要となってきている。VisualCafeのほか、E-ビジネス向けのパワーツールも提供する」と挨拶 |
VisualCafeを買収したウェブゲインの日本法人が営業開始
米ウェブゲインはJava統合開発ツールを提供する会社で、ベンチャーキャピタルのWarburg PincusとBEAシステムズにより1月に設立、同月に米シマンテック社のJava開発ツール『VisualCafe』を買収したことで知られている。
ウェブゲインジャパンは10月18日に設立され、これまで営業活動を開始するための準備を行なってきていた。代表取締役社長は、元日本BEAシステムズ(株)マーケティング本部長の湯本敏久氏。資本金は1000万円。
本日行なわれた発表会で、米ウェブゲイン社アジア担当副社長のIvan Ruzic(アイバン・ルージック)氏は「ツールビジネスにおいてはブランドが必須、そのためVisualCafeを買収した。Javaビジネスは変化スピードが速く、ソフトを初めから作成するより、他社の技術を買収してそれを変更していったほうがビジネス効率がいい」
「エンタープライズのJava市場には、アプリケーションコンポーネント、開発ツール、マネージメントツール、トレーニングという4分野がある。われわれはこれらの分野の製品を統合して提供したい。日本はJavaに対する関心が非常に高く、われわれにとって重要な市場だ」と語った。
VisualCafeとスイート製品を年内に発売
ウェブゲインジャパンの製品ラインは、Java開発ツール『WebGain VisualCafe』(Standard版/Expert版/Enterprise版)、デザイン設計ツール『WebGain StructureBuilder』(Standard版/Expert版/Enterprise版)、マッピングツール『WebGain TOPLink』(Java対応版/WebLogic Server対応版/WebSphere対応版)、スイートパッケージ製品の『WebGain Studio』(Standard版/Professional版)の4タイトルとなっている。
WebGain Studio Standard版は、VisualCafe、Structure Builder、マクロメディアのウェブページ制作ツール『Macromedia Dreamweaver』、Dreamweaver用のアドオンソフト『WebGain JSP Extensions for Dreamweaver』、アプリケーションサーバー『WebLogic Application Server』で構成される。Professional版は、Standard版にTOPLink WebLogic対応版を追加したもの。
今後ウェブゲインジャパンは、VisualCafeのEnterprise版とWebGain Studioを中心に製品を展開するとしている。VisualCafeに関しては、これまでシマンテックが個人ユーザーにフォーカスして製品を提供していたのに対し、同社は主に企業ユーザー向けに製品展開を行なうという。なお、既存のVisualCafeユーザーへのアップグレードサポートも提供する。
ウェブゲインジャパン製品の日本語版リリース時期は、VisualCafe Enterprise版が12月、Standard版が2001年1月。StructureBuilderとTOPLinkは2001年中、WebGain StudioのStandard版が12月、Professional版が2001年中となっている。価格などの詳細は後日正式発表が行なわれるが、VisualCafe Enterprise版は50万円前後、WebGain Studio Standard版は80万円後半程度になる見込み。