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台湾TSMC、0.13μmウエハーをVIAに出荷開始と発表

2000年12月12日 22時10分更新

文● 編集部 佐々木千之

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台湾のTaiwan Semiconductor Manufacturing Company(TSMC)は12日、0.13μmプロセス技術によってプロセッサー回路が形成されたウエハーを、台湾のVIA Technologies社に出荷開始したと発表した。

VIAに出荷されたウエハーは、VIAの次世代Cyrixプロセッサーのものという。VIAはこのウエハーをすでに受領し、現在は機能評価を行なっている。この新しいCyrixプロセッサーは、バリューPC、ノートPC、情報機器(Information Appliance:IA)市場に向けて出荷される見込み。

このTSMCの0.13μmプロセス技術で製造された半導体においては、コア電圧が1.0Vのものでゲート長80nm(ナノメートル:10億分の1m)、1.2Vではゲート長120nmとなっている。6個のトランジスターを用いたSRAMメモリーセルでは、セル面積が2.43平方μmで、0.18μmプロセス技術で製造したものよりも52%縮小できたとしている。

TSMCが提供している0.13μmプロセス製造技術には、4種類がある。それぞれの技術の名称と特徴は以下の通り。

  • “CL013G”:他のプロセス技術からの移行が容易で、演算、通信、高密度プログラマブルロジック向け。
  • “CL013LV”:低消費電力と高性能を狙ったもので、マイクロプロセッサー、グラフィックスチップ、ネットワークチップ、高速SRAM向け。
  • “CL013LP”:低消費電力を重視したもので、携帯電話、PDA、デジタルコンシューマー製品向け。
  • “CL013HS”:高速動作を狙ったもの。
  • 0.13μmプロセス技術での半導体製品製造は、米テキサス・インスツルメンツ社、米インテル社、米IBM社などが相次いで技術開発を終え、実際の大量製造ラインを立ち上げようとしている段階だ。TSMCが実製品の出荷を開始したことは、VIAのみならず、米NVIDIA社やカナダのATIテクノロジーズ社など、TSMCに製造を委託している企業にとって、最新のプロセス技術を利用できるということで大きな意味を持つと考えられる。

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