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米インテル、10GHzプロセッサーの基礎となる世界最小・最速のCMOSトランジスター技術を開発

2000年12月12日 19時38分更新

文● 編集部 佐々木千之

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米インテル社は11日(現地時間)、ゲート長が30nm(ナノメートル:10億分の1m)と世界最小のCMOSトランジスター技術の開発に成功したとと発表した。この技術を開発した研究者が、米カリフォルニア州サンフランシスコで10日から13日まで開催中のインターナショナル・エレクトロン・デバイセズ・ミーティング(IEDM)において詳細を発表するとしている。

今回実験室で製造されたトランジスターは、ゲート長が30nmで、ゲート酸化膜の厚さが分子3個分にあたる0.8nmであるという。トランジスターは小さいほど高速に動作するが、この試作されたトランジスターは500GHzで動作しており、これは10GHzで動作するプロセッサーに必要な速度を満たしているという。

試作されたCMOSトランジスターの画像
試作されたゲート長30nmのCMOSトランジスターの画像

インテルでは現在半導体製造にあたり0.18μmプロセス技術を使用している。今回発表されたような微細なトランジスターの製造には0.07μmプロセス技術が必要というが、同社の半導体製造技術のロードマップでは、2001年に0.13μmプロセス、2003年前後に0.10μmプロセス、2005年前後に0.07μmプロセスに達する計画。順調に開発が進めば2005年前後に、動作周波数10GHz、集積トランジスター数4億個で1V以下の電圧で動作するプロセッサーが登場する見込み。

各半導体製造プロセス技術におけるゲート長の比較(インテルによる)

製造プロセス ゲート長 ゲート酸化膜の厚み
0.18μm 130nm 不明
0.13μm 70nm 1.5nm
0.07μm 30nm 0.8nm

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