カシオ計算機(株)は、NTTドコモのパケット通信サービス「DoPa」の通信機能を組み込んだPocketPC端末「カシオペア E-707」を発表、2001年1月より企業向けに発売を開始する。価格はオープンプライス。
通信機能を本体内に内蔵した「カシオペア E-707」。 |
カシオペア E-707は、OSにMicrosoft Windows for PocketPC(Windows CE 3.0)を搭載するPocketPCマシンで、CPUにVR4122-150MHz、液晶表示に240×320ドット/6万5536色表示のハイパーアモルファスシリコンTFTカラー液晶を搭載するなど、ハードウェアは基本的に同社の「カシオペア E-700」をベースにしている。E-700のカードスロットがSD/MMCのみなのに対し、E-707はSD/MMCに加えてCFカードスロット(TypeII)×1を装備する。通信機能はNTTドコモのPDCパケット通信サービス「DoPa」(通信速度9600bps)で、CFカードではなく本体内に通信ユニット組み込まれている。データ通信と同時に本体が起動する「Wake on Ring」機能を搭載し、電源OFFの状態からでもメールや各種データの受信を自動的に行うことが可能。電源は専用リチウムイオンバッテリで駆動時間は約8時間、連続待ち受けは約150時間、連続データ送信で約2時間、連続データ受信で約4時間の動作が可能。PC接続ケーブル(USB)とACアダプタが同梱され、クレードルは付属しない。本体サイズは82.6(W)×25.2(D)×132(H)mm、重量は約310g。
今回、日本オラクル(株)との提携により、オラクルのWeb構築ミドルウェア「Portal-to-Go」およびデータベース製品にE-707対応ソフトウェア環境が提供されることになった。これにより、企業内イントラネットにおけるモバイル端末や株価情報提供端末など、企業向けのモバイルシステムの構築が容易になっている。また、カシオ開発による暗号化技術「MDSR」の組み込みや、CFカードスロット用のGPSアンテナカード「GPStar」(日本無線より発売、オープンプライス)への対応など、セキュリティや位置情報を含めたワイヤレスイントラネットシステムの構築が可能という。
厚みはE-700の18.9mmに比べて25.2mmと、PDAとしては少々分厚い。左上のアンテナは伸縮可能で、本体電源スイッチ(E-700と同じく側面)とは別にDoPaユニットの電源スイッチ(本体前面左上のスライドスイッチ)がある。 |
カシオ計算機(株)
問い合わせ先 営業推進室 03-5334-4638