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日本HP、2001年のビジネス向け事業戦略説明――キーワードは“オールウェイズ・オン”

2000年12月11日 20時44分更新

文● 編集部 佐々木千之

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日本ヒューレット・パッカード(株)(日本HP)は11日、報道関係者を集め、12月1日付けで行なわれた機構改革と2001会計年度へ向けた企業向け事業戦略の説明会を開催した。

日本HPは11月30日に、大型UNIXサーバーなどを扱う“エンタープライズ事業統括”と、Windows NT搭載のPCサーバーなどを扱う“コマーシャル事業統括”を統合して“ビジネスカスタマ事業統括”とする機構改革を発表した。今回の説明会は、それに先立つ11月21日に発表されたヒューレット・パッカード全社の2000会計年度('99年11月1日~2000年10月31日)事業報告と今回の機構改革を踏まえ、日本HPの2001会計年度の事業方針を明らかにしたものだ。

飯塚雅樹常務取締役と松本光吉本部長
日本HP常務取締役で、ビジネスカスタマ事業統括執行役員の飯塚雅樹氏(右)とビジネスカスタマ事業統括本部マーケティング本部の松本光吉本部長(左)

日本HP常務取締役で、ビジネスカスタマ事業統括執行役員の飯塚雅樹氏は、2000会計年度実績について「非常に好調に推移した1年で、日本HPにおいてもHP-UX搭載サーバーの出荷金額が前年比で4割も増加するなど、コンピューター事業で過去最高の伸びを達成することができた」と述べ、好成績だったことを強調した。日本HP全体の単独での数字は非公開ながら、業界他社と比較してもNo.1の成長率を達成しているという。また、2つに分かれていた事業部をまとめることで、「PCサーバーから大型のUNIXサーバーまで、一貫したサービスの提供が可能になる。この相乗効果を生かしていきたい」とした。これからのHPが顧客に対して掲げる目標として、これまでの“ハイ・アベイラビリティー(高可用性)”に替わり、企業のインフラとして“オールウェイズ・オン(常に使える)”とすることが報告された。

続いて2001会計年度における具体的な事業方針を、ビジネスカスタマ事業統括本部マーケティング本部の松本光吉本部長が説明した。それによると「従来HPは大企業中心の営業を行なってきており、顧客に対してHPからのメッセージをダイレクトに届けるられていなかった。今後はより身近に感じられることを目指す」としている。具体的方策として全社でオラクル社のCRMツール『Oracle CRM』を導入、また顧客と対話するチャンネルを増やす意味から11月にリニューアルしたビジネス向けダイレクト販売サイト“HP Direct”とコールセンターを活用して、「(顧客が)HPを認知するところから、製品の購入、廃棄まですべてに関わっていく“トータル・カスタマー・エクスペリエンス”を推進していく」という。

そして、「HPが世界で第3位のPCベンダーであること、プリンターにおいてはトップベンダーであることのメリットをアピールして、ブランドの認知と確立を図っていく。日本で(ビジネスPCやビジネス向けプリンターを)伸ばしていく余地はまだまだある」とした。さらに企業向けのシステム構築サービス事業においては「データウェアハウス、ERP、SCM、CRMなどを組み合わせ、ネットワーク上で付加価値を連鎖させることによる新たな価値が生まれるという“VCN(Virtual Collaboration Network)”を金融、流通、製造業を中心に提供していく」という。その他ネットワークサービスプロバイダー市場で今後広まると予想されるブロードバンドとモバイル環境に対応したシステムを用意し、基幹となるサービス“オールウェイズ・オン・インターネット・インフラストラクチャー”を提供するとした。

日本HPは2000会計年度、日本のコンシューマーPC市場に参入すると共に、コンシューマー向け、企業向けそれぞれに焦点を置いたダイレクト販売サイトをオープンさせるなど、積極的な動きが目立った。2001会計年度においても企業向けダイレクト販売サイトのリニューアルや、プリンター市場への積極的価格攻勢と矢継ぎ早に手を打ってきている。飯塚常務はあくまでも個人的な意見としながらも、日本HPの2001会計年度前期(一般的な日本企業の2000年度後期とほぼ重なる)も、「少なくとも同業他社の成長率より上、30パーセント以上の成長となる」と強気の見通しを披露した。これまで日本HPが積極策に出ていなかったことが、今の好成績につながっているという見方もあるが、今後このような高成長が続くようであればHPの強さは間違いなく“本物”ということになるだろう。

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