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ロータス、2001年のナレッジマネジメント事業について説明、新製品を紹介

2000年12月07日 21時30分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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ロータス(株)は7日、2001年のナレッジマネジメント(以下、KM)事業に関する戦略説明会を都内で行ない、新製品であるKM向けポータルサーバー『K-station』、バックエンドの検索エンジン『Raven Discovery Server』について紹介した。

同社代表取締役社長の安田氏

KMの部品であるソフトと、それを組み立てるためのサービスを提供

事業戦略について説明を行なった同社代表取締役社長の安田誠氏は、「業務プロセスの中でKMが浸透してきているが、KMを概念としてとらえている人、カテゴリー総称としてとらえている人などさまざまで、KMの実体をユーザーがはっきりわかっていないのが今の状況」と説明し、「ロータスは、KMという目的を達成するための部品(ソフトウェア)と、それを組み立てるための方法論やサービスを提供する。企業がどういう目的でKMを活用するかに合わせて、方法論や提案を変えていかなくてはならない」と語った。

製品戦略として、ドミノをe-ビジネスのインフラとしてだけでなく、KMのインフラとしても利用するとし、またKMインフラを広げる製品群である“Raven”プロジェクト製品を展開する。その第1弾としてポータルサーバー『K-station』およびバックエンドの検索エンジン『Raven Discovery Server』を2001年に提供するという。

企業システムがKMでバックアップされることにより、例えば既存のSFAが、標準設定された営業ステップにそって進捗管理され、データベースの中から提供資料を検索し再利用できるのに対し、KMでバックアップしたSFAは、営業ステップに関連する最新情報が自動的に集約されて提示され、資料検索だけでなくその資料や分野に詳しい社内のエキスパートを見つけて、直接コンタクトできるようになるという。

同氏は、「他社のKMは“Things”ベースの保管/検索系だが、ロータスのKMは“人”と、活用の“場”を同時に提供する。人と場に焦点をあててKMを考えると、コラボレーションのコンセプトが不可欠であり、ロータスはコラボレーションの成功者として優位性を持っている。また、ノーツが持っている基本アーキテクチャーや理念も、他社との差別化要因となる」と語った。

“Raven”製品第1弾が2001年に登場

K-stationは、Ravenプロジェクト製品群の1つで、KMを強く指向したポータルサーバー。エンドユーザーレベルで、KM画面のレイアウトをドラッグ&ドロップでカスタマイズできる。また、QuickPlaceと同じモジュールを内蔵しており、エンドユーザー個人が設定したKM画面をグループ間で共有できる。

説明会で行なわれたK-stationのデモ。ウェブブラウザーで個人用のポータル画面を表示している様子

ロータスの既存ポータル製品として『ナレッジナビゲーター』があるが、ナレッジナビゲーターがドミノR5を拡張するためのポータルツールであるのに対し、K-stationはRavenコンセプトのもと、高度な検索機能とパーソナライゼーションを提供するポータルサーバー。検索にDiscovery Serverを利用することでより高度な検索が可能となる。また、PCだけでなく将来的にPDAや携帯電話などでも利用できるマルチサーバーを念頭において設計されているという。

K-stationとDiscovery Serverを組み合わせることで、KMに必要な主要サブシステムを含んだコアシステムを構築できる。このコアシステムは独立したサーバーアプリケーションで、ユーザー環境としては、検索対象となるドミノなどのデータベース群と、Sametimeサーバー、そしてDiscovery Serverを設置することになる。これらすべてを1筐体にインストールしたり、Discovery Serverを複数筐体へ分割インストールすることも可能。

正式な価格や発売日は公表されていないが、K-stationは2001年第1四半期にリリース、Discovery Serverも、K-stationとさほど時期をあけずにリリースするという。販売形態は、ユーザー数ごとか、CPU数ごとの2通りからユーザーが選択できる方式にするという。

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