(社)コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)の6日の発表によると、警視庁生活経済課、国際組織犯罪特捜隊と万世橋署は5日、東京都秋葉原の電気街で大量のグラフィックスソフトやビジネスソフトなどの海賊版CD-Rを長期にわたって路上販売していた中国籍の学生ら8人を、著作権法違反の容疑で逮捕(うち2人を現行犯逮捕)したと発表した。10月27日には、秋葉原の路上で同様に海賊版ソフトを販売していたとして暴力団幹部ら日本人6人が逮捕されており、海賊版販売グループ全体の解明が急がれている。
5日に逮捕された8人と、10月に逮捕された6人は、それぞれマイクロソフト(株)の統合ビジネスソフト『Microsoft Office 2000』をはじめとした多種のソフトウェアを、秋葉原電気街の路上でチラシを配布し顧客を集める方法で販売していた。多い時にはわずか数百メートルの範囲に複数の海賊版販売グループが出没するなど異状を呈しており、ACCSにも多数の情報が一般から提供されていたという。また万世橋署ではこれまで連日のように任意でのグループの取調べを行ない、再三にわたって排除を続けていたが、グループは販売担当者を次々に変えるなどして海賊版の販売を継続していた。
今回逮捕された中国人らは“クイック商事”などの組織名を使って海賊版リストチラシを配布していたグループ。また、10月に逮捕された日本人は“さくら屋”という名称で海賊版販売を行なっていた。このほか“ホンコンソフト”、“有限会社ジャスト”、“神龍商社”、“赤龍商会”などを名乗るグループのチラシなどが確認されている。
秋葉原での海賊版ソフトの路上販売については、'98年にも中国人を含む10人が著作権法違反の容疑で逮捕されている。