ファルコムの3大RPGのひとつであり、PC-98版で大ヒットしたファンタジーRPG「英雄伝説」の三部作最後の作品となる「英雄伝説IV『朱紅い雫(あかいしずく)』」が12月7日に発売される。シリーズを通して語られてきた「水底の民」などの新エピソードも盛り込まれ、PC-98版でプレイ済みの人ももう一度楽しめる話題が満載だ。初回特典として、400ページにも及ぶ初期版シナリオ原本、全100ページオールカラー設定資料集、オーケストラCDを同梱している。CD-ROM版(2枚組)とDVD-ROM版で発売され、価格はどちらも7980円。
女傑アルチェムも大活躍するぞ!
美しいオープニングムービーは、これから始まる冒険の展開を予感させる。アヴィンはアイメルに無事会えるのだろうか……。 |
ガガーブと呼ばれる世界を舞台とした「III」から始まる英雄伝説三部作は、タイトルの発表順とゲーム世界の時間の流れが異なり、ガガーブ歴では古い順に「IV」「V」「III」となる。つまり、今回紹介する「IV」は三部作で最も古い物語なのだ。三部作は時代こそ違うが、密接に絡み合っているため、前作をプレイしたユーザーは「III」「V」で登場したキャラの若い頃の冒険や、伝説の根元を垣間見ることができるという楽しみもある。本作は、PC-98版の頃のシナリオを全四章構成に一新し、シリーズ共通で語られるキャラクターたちのエピソードやイベントシーンを追加したり、PC-98版では脇役だったキャラクターが前面に出てきて大活躍するなど、まったく新しい展開を見せている。さらに、新規に描き起こされた美しいオープニングムービーや各章間に挿入されるビジュアルが、壮大なストーリーを盛り上げてくれる。
画面は俯瞰タイプの2D表示だ。物語はすべて2頭身キャラの動きで語られるが、キャラの細かいアニメーションで感情を表現する技術はさすが! |
「IV」の舞台は、闇の神オクトゥムと光の神バルドゥスが戦ったと伝えられ、神々が眠る地と呼ばれるエル・フィルディン。その地にあるバルドゥス教会で仲良く暮らす幼い兄妹がいた。ところがある日、オクトゥムの使徒の襲撃を受けて逃げる途中、兄と妹は離ればなれになってしまう。プレイヤーは主人公である兄のアヴィンとなって、妹アイメルを探す旅に出るところから物語は始まる。行方を探すうちに、徐々に明らかになるアイメルの過酷な運命と目に見えない大きな流れに、いつしか飲み込まれていく。