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アクセス制御製品の新興企業「Redback Networks」

2000年11月25日 17時45分更新

文● NETWORK MAGAZINE 金子

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SMS500とSMS1800写真
SMSシリーズの下位モデルSMS500と中位モデルSMS1800。フォワーディングのエンジンとしてPentiumプロセッサを搭載。

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SMSシリーズは、サブスクライバーごとの単なる帯域の制限だけでなく、ストリーミングサービス利用時には帯域幅を広げるといった高度な帯域制御が可能になっている。サービスプロバイダ向けに特化したユーザー認証機能も強力で課金システムの構築にも対応する。また、DSL回線やT1のような専用線、ATM、ギガビットEthernetなどのさまざまな回線の収容が可能なため、今まで回線別に必要としていた装置を1台に集約することができる。最上位機種のSMS10000では、サブスクライバーの50万件の登録と、10万件の同時処理が可能で、ホールセール(回線のリセール)事業者の利用にも対応している。イー・アクセスが導入したのもこの「SMS10000」という。

同社のもう一方の主力製品が「SmartEdge 800」である。もともとはSiara Systemsが開発していた製品だが、1999年に会社ごと買収し、レッドバックの製品ラインナップに加えた。これはさまざまなアクセス回線を収容し、光ファイバで構成されたバックボーンやMAN(メトロポリタンエリアネットワーク)に接続するための装置である。

通常、交換機で扱われるTDMの回線とルータで扱われるIPネットワークの両方が収容可能なことがSmartEdgeの最大の特徴となっている。現在、MAN構築を考えている通信事業者に売り込みを行なっているという。

同社はほかにも、大企業やASP向けの帯域管理装置「Enterprise Service Point」といった通信機器を発売している。Redbackの製品は、キャリアやサービスプロバイダ向けの製品であり、個々のユーザーが製品を見ることはなく、また、導入したキャリアもそのことをあまり公開はしないだろう。しかし、ADSLの提供地域の拡大やNTT地域会社の参入、CATVインターネットの普及、さらにはFTTHなど日本においてもブロードバンド環境は広まりつつある。Redback製品は、今後もさまざまなサービスの裏方として用いられていくに違いない。



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