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CANON EXPO 2000@TOKYO

CANON EXPO 2000@TOKYO

2000年11月22日 00時20分更新

文● 行正

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 キヤノン(株)とキヤノン販売(株)は20日、東京港区の新高輪プリンスホテルにおいて、同社の製品やサービス、技術展示を行うプライベートショウ"CANON EXPO 2000@TOKYO"を開催した。開催期間は20~22日の3日間。

 同社のイメージング・テクノロジや開発技術をアピールする場ということで、現行製品に加えて参考出品として開発中のものが並べられていた。とくに注目の展示は「マイクロBJプリンタ」と「BJページワイドヘッド」だ。

 マイクロBJプリンタは、デジタルカメラの後部に組み込まれて撮影結果や選択した画像をテレホンカード大の用紙に直接印刷を行うというものだ。
 プリンタの解像度は1200×600dpi、インクドロップは4pl(ピコリットル)でCMYの3色インクを使用する。用紙は専用のフィルムベースのものを用い、ふちなし印刷が可能。
 25枚の用紙とインクがセットとなったカートリッジをカメラ後部のスロットに装着して利用するようになっている。

 BJページワイドヘッドは、A4幅の印刷ヘッドにCMYKのノズルが並んでいるというもの。印刷ヘッドが左右に動く必要はなく、紙幅いっぱいに並んだノズルで1ライン分をいっきに印刷できるため、印刷速度は非常に高速だ。
 ラインヘッドプリンタ自体は、すでにハガキサイズやカードサイズに印刷できる「BJカラーカードプリンタ P-660C/P-840C」が発売されているが、A4用紙に対応したプリンタの公表は初めてだ。今回参考展示された試作機はほぼ毎分60枚でカラー印刷できるというもの。コピー機大のユニットから1秒に1ページのペースで用紙が排出されるデモには驚かされる。パーソナル用途としてはコストの高いヘッドだそうだが、パーソナル用のプリンタに導入されれば印刷速度の大幅な向上のほか、プリンタの本体サイズも劇的に小さくなりそうだ。

 このほか、注目の展示としては、印刷幅42インチ(約107cm)のA0判のカラーBJプリンタ「BJ-WX」や薄型で曲げられる「ペーパーライク・ディスプレイ」、同社のDVカメラ「XL1」で3D撮影を行うためのレンズなどの参考出品やデモが行われるなど、いずれも興味深いものが多かった。

CANON EXPO 2000
キヤノン
キヤノン販売
マイクロBJプリンタを搭載したデジタルカメラ。IXY Digitalをベースにしたと思われる。
カメラ後部のプリント部は半透明になっており、小さな印刷ヘッドが左右に動くのがわかる。印刷速度は約1ページ/分程度。
マイクロBJプリンタの構造。インク一体型の給紙カセットなど完成度は高そうだ。
BJページワイドヘッドはA4幅(約300mm)に各色約7000ノズルを装備する。
BJページワイドヘッドを搭載したプリンタはオフィスのカラーレーザープリンタのリプレイスを意識しているようだ。
A0判プリンタの「BJ-WX」。現行の「BJ-W7000S」が360dpiで4色インクなのに対し、1200dpiで6色インクとなった。
ペーパーライクディスプレイは微粒子を移動させて表示する。数ナノ秒でON/OFFできる高速性を持ちながら電源を切っても表示が消えず、自由に曲げてもまったく問題ない。
3D撮影が可能なビデオカメラ用ズームレンズ。DVカメラ「XL1」用交換レンズとして利用できる。
Bluetooth対応のデジタルカメラ。IXY Digitalの側面端子に装着ことを予定しているようだ。
Bluetooth対応のプリンタ。電池駆動可能なモバイルBJプリンタがラインナップされてるだけにぜひとも欲しいアイテムだ。

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