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ソニー、日本版トラッキング・ストック発行の準備を開始

2000年11月21日 16時21分更新

文● 編集部

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ソニー(株)は20日、子会社の業績に連動させることを企図した子会社連動株式(日本版トラッキング・ストック)の発行に向け、必要な準備を開始することを決定致したと発表した。具体的には、定款を変更し、普通株式とは別にソニーの種類株式として、国内の100%子会社でインターネット接続サービス、コンテンツおよびプラットフォーム事業を手がけるソニーコミュニケーションネットワーク(株)(SCN)の業績と連動させる新株を発行することになる。

今後、関係各方面の理解と協力を得ながら、現行商法の枠内で子会社連動株式発行のための制度的環境が整うことを条件として、同株式発行に向けて必要な手続きを進めていくとしている。12月6日を株主確定の基準日として、種類株式発行に必要な定款変更を議題とする臨時株主総会を2001年1月25日に開催し、定款変更の承認を得た後、市場環境を勘案のうえ発行を行なう予定。なお、ソニーが今回発行を予定している子会社連動株式については、SCNのソニーに対する配当に連動した配当を受取る権利やソニーに対する議決権などの権利を付与する予定。

トラッキング・ストックは、米国において、特定の事業部門に対する支配権を維持しつつ、その価値を顕在化させ、資金調達や企業再編などの手段として利用されている株式。統合・分極型グループ経営を目指すソニーにとって、トラッキング・ストックの手法は、戦略子会社の価値を顕在化できる一方、発行後もソニーによる支配権を保ちつつ、グループとしての一体性、および戦略の自由度を維持しながらシナジー効果を最大限に追求できるという点で、有効な手法と考えているという。SCNのインターネット事業は、ブロードバンド・エンタテインメント企業を目指すソニーの戦略上重要な事業の一つで、子会社連動株式の発行により、SCNはグループの一員として事業の独立性および事業戦略における機動性を高め、その成長を加速したいとしている。また、SCNがソニーグループと一体となって連携していくことで、グループ全体の企業価値の向上につながることを期待しているという。

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