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Presario 5000(5WV290)

Presario 5000(5WV290)

2000年11月20日 10時49分更新

文● 山口

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Presario 5000(5WV290)

コンパックコンピュータ

オープンプライス
Compaq DirectPlus価格:19万9800円

コンパックコンピュータが、ついに日本市場にAMDのCPUを採用したシリーズを投入し始めた。発熱量の多いAthlonを搭載するため、筐体は、スリムタワーより内部に余裕があって、熱処理がスムーズに行えるマイクロタワーを採用。2000年秋冬モデルで共通するデザインのポイントとなっているトランスルーセントのパネルをフロントにはめ込んだ、丸みをおびた筐体が特徴だ。

個性派の外観に実用的なスペック

 スリムタワーのPreario 3500シリーズの登場以来、ラインナップから外れていたマイクロタワーモデルが、「Presario 5000シリーズ」として、筐体のデザインも新たに登場した。Athlon-1GHzの「5WV290」と、Duron-650MHzの「5WV210」の、AMD製CPUを載せた2モデルを揃えている。

NvidiaのVANTA LTビデオチップを実装したビデオカードをAGPスロットに装着。ビデオメモリは8MBを実装している。

 チップセットはどちらもVIAのKT133。ビデオチップも共通で、NvidiaのVANTA LTチップを搭載したビデオカードをAGPスロットに装着している。VANTA LTは、RIVA TNT2の低価格版にあたるが、Duron-650MHzの5WV210はともかく、Athlon-1GHzと組み合わせるには非力なのは否めない。CPUパワーに匹敵するビデオカードが持ってきてほしかったところだ。ただ、コンパックとしては、価格で20万円を超えない1GHzモデルを狙ってのことかもしれない。AGPスロットがあるので、将来的にもっとパワーのあるビデオカードが欲しくなったときにグレードアップするという手もある。



フロントの下半分は、5枚のメディアを収納できるCDケースになっている。

 筐体は、フロントの下半分がCDケースになっているという、個性的なデザインのものだ。電源ボタンの少し下のあたりを軽く押すと、パネルが開き、DVDやCDのメディアを5枚まで収納できる。使ったメディアをPCの周りについ放置しがちという人には、なんともありがたい収納スペースと言えるだろう。使用頻度の高いCDを入れておくにも便利だ。

 最近では、CD-RWとDVD-ROMのコンボドライブという選択肢もあるが、デルコンピュータやゲートウェイなど、米国資本のPCメーカーでは、CD-RWドライブとDVD-ROMドライブをデュアルで搭載するほうがポピュラー。スリムタワーがメインストリームを成す国内市場と違って、米国では、ドライブを増設できるミニタワーやマイクロタワーが主流ということもあるだろう。また、ドライブが2台あったほうが、オリジナルCDの編集など、便利なシーンも多い。Presario 5000シリーズも上位の5WV290が、CD-RWとDVD-ROMのデュアルドライブ搭載で、下位モデルはCD-RWドライブのみを装備する。
 フロントアクセスが可能な5インチベイは、2台のドライブで埋まってしまうが、3.5インチベイは、1つ空きがある。さらに内部にも、HDD増設用に3.5インチベイの空きが1つ用意されている。



IEEE1394拡張カードを標準で装着している。インターフェイスは、6ピン×2ポート。

 CD-RWドライブを標準で持つとなると、デジタルビデオなどを接続するためのIEEE1394ポートも必須アイテムになる。Presario 5000シリーズでは、拡張カードで、6ピンのIEEE1394ポート×2を提供している。プリインストールされている、ライティングソフト「B's Recorder GOLD」や、DV編集ソフト「Ulead VideoStudio 4.0 SE Basic」で、DV編集を楽しめる。DVD-ROMドライブも搭載する5WV290は、上記の2つに加えて、DVD-Videoを再生する「PowerDVD 2000」もプリインストールしている。

 そのほかのソフトは、はがき作成や家計簿、翻訳、路線検索、キーボード練習など、ホームPC向けジャンルを網羅したラインナップとなっている。Officeアプリは、下位の5WV210にのみ、Office 2000 Personal(SR-1)をプリインストール。なお、Presarioシリーズでは、Office 2000モデルに、「Microsoft Encarta 百科事典 2000 Basic」も合わせて組み込まれている。

 価格はオープンプライス。Compaq DirectPlusでは、5WV210の本体価格が9万9800円、5WV290が19万9800円で、市場価格もほぼ同等となっている。

 外観は個性的なPresario 5000シリーズだが、スペックは、個性より実用性を重視したものになっている。突出したおもしろみはないが、機能、ソフトの品揃えなど、無駄なくまとまっている。マイクロタワーなので、今後の拡張の余地も十分に残されているのも利点となる。そのほかの機能は必要になったときに増設やグレードアップを考慮していくというのもPCの楽しみのひとつだ。初めてPCを買うなら、5WV210と5WV290で、10万円近く価格差があるにしても、CPUやHDDなど、増設に手間やある程度の知識が必要なものは、最初から十分ゆとりのあるものを選んでおいても損はないだろう。



USBポートは4つあり、うち2つがフロントアクセス。FDDの横に配置されている。フロントポートにカバーを取り付けるのは、一貫したPresarioの特徴。
CPU Athlon-1GHz
メモリ 64MB
ビデオ VANTA LT
HDD 40GB
CD-RW R4倍速/RW4倍速/CD32倍速
DVD-ROM DVD10倍速/CD40倍速
通信 モデム
OS Windows Millennium Edition
モニタ オプション
Officeアプリ

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