日本アイ・ビー・エム(株)(以下IBM)は、神奈川県大和市にある同社のソフトウェア開発研究所内に、「Asia Pacific High Volume Web Sites Solution Center」(AP HVWSソリューション・センター)を設立したと発表した。
Webサイトの構築や運用に関するサービスを提供する
同センターは、Webサイトの負荷測定や診断、分析など構築や運用に関するサービスをする。アジアと付くように、日本だけでなく、2001年にアジア太平洋地域を対象としたサービスも開始予定という。
AP HVWSソリューション・センターは下記のサービスを用意している。
- 負荷や処理限界といったパフォーマンスの測定
- パフォーマンスの分析とチューニング
- 見込まれるアクセス量を満たすハードウェア、ソフトウェア構成の提言
- Webサイトの構築、運営の事例やベストプラクティスの紹介などのワークショップの開催
- パフォーマンスの管理と監視(2001年提供予定)
- スケーラブルなサイト設計のためのレビュー(2001年提供予定)
IBMが蓄積してきた知識、経験を元にして提供
米IBMの上級副社長であるSteve Mills氏は、「e-businessの発展とともに、Webサイトを取り巻く環境が急速に変化してきた。バックエンドとの統合などシステムの負荷が増加する要因もある。クリスマス時やチケットの予約受け付け開始時など、ピーク時にはトランザクションが跳ね上がる。難しいチャレンジ、難しい時代に入ってきた」と、顧客の側だけでこの変化に対応していくことが難しくなってきていると語った。
「IBMは、High VolumeなWebサイトを実現する知識と経験を自ら蓄積してきた。それを顧客にも提供できる」と、同センターにより、これまでIBMが培ってきたノウハウを提供していくと説明した。
米IBMの上級副社長であるSteve Mills氏 |
サービスには、顧客の施設内に測定用コンピュータを持ち込んで測定する方式と、センター内に顧客のWebサイトを再現して測定する方式のどちらにも対応する。測定にはIBMの「High Volume Web Sites Simulator」や「WebSphere Studio Page Detailer」といった負荷測定ツールを用いて、問題点の発見や限界点の測定を行なうという。診断に必要な時間や費用は、ケースにもよるが期間が1日~で、費用が米国で5000ドル(約54万円)~という。