(社)日本電子情報技術産業協会(JEITA)は9日、平成12年度第2四半期(2000年7月~2000年9月)および上半期(2000年4月~2000年9月)における国内メーカーのパソコン出荷実績を発表した。
JEITAのパーソナル業務委員会の松尾好洋委員長 |
今回の発表によると、第2四半期におけるパソコン本体の国内出荷台数は289万5000台(前年同期比23%増)、上半期の国内出荷台数は563万4000台(前年同期比28%増)となった。
今年春の会見で、JEITAの前身であるJEIDAが、平成12年度の国内パソコン出荷台数見込みを1150万台と発表していたが、上半期が好調であったことを受け、JEITAは当初予測の1150万台を1200万台に上方修正すると発表した。
今回発表された出荷実績は以下のとおり。
●第2四半期パソコン本体総出荷実績
- 総出荷台数:311万4000台(前年同期比23%増)
- 国内出荷台数:289万5000台(同23%増)
- 輸出出荷台数:21万9000台(同24%増)
- 総出荷金額:5794億円(同13%増)
- 国内出荷金額:5403億円(同13%増)
- 輸出出荷金額:391億円(同12%増)
●第2四半期国内本体形状別出荷台数実績
- ポータブル(ノートパソコン):140万5000台(前年同期比24%増)
- デスクトップ:149万台(同22%増)
●第2四半期本体出荷平均単価
- 国内平均単価:18万7000円
- ポータブル:21万1000円
- サーバー/デスクトップ:16万3000円
●上半期パソコン本体総出荷実績
- 総出荷台数:604万9000台(前年同期比28%増)
- 国内出荷台数:563万4000台(同28%増)
- 輸出出荷台数:41万5000台(同27%増)
- 総出荷金額:1兆1051億円(同14%増)
- 国内出荷金額:1兆313億円(同14%増)
- 輸出出荷金額:738億円(同14%増)
●上半期国内本体形状別出荷台数実績
- ポータブル(ノートパソコン):278万2000台(前年同期比32%増)
- デスクトップ:285万2000台(同25%増)
第2四半期の本体形状別出荷実績では、ポータブルが48.5%、そのうちサブノートが20%を占めるという。JEITAは、市場のトレンドがモバイル利用ということでサブノートはコンシューマー、ビジネスとも好調に比率が伸びており、最近次々と登場しているCrusoe搭載のB5ノートが順調に売れるとサブノート市場は今後さらに伸びるだろうとしている。
また、第2四半期の本体平均単価が平成12年度第1四半期の17万9000円から8000円高くなったことに関して、現在のパソコン本体の売れ筋がCD-R/RWドライブ搭載機であるため、単価が上がったと分析している。
上半期の本体出荷台数は、半期単位では過去最高の数字となった。JEITAは、出荷が好調な理由として、インターネットプロバイダー料金が安くなりコンシューマー市場が伸びたこと、景気が回復しつつあり企業のITへの投資が増えたことを挙げている。現在のパソコン本体のコンシューマー市場/ビジネス市場の割合は、コンシューマー46%、ビジネス54%だという。現在の家庭への普及率は38%程度で、将来的には普及率60%まで伸びるだろうとしている。
JEITAは、今後の見通しについて、平成12年度の通年でのパソコン本体国内出荷台数を1200万台、出荷金額を2兆1000億円、伸び率21%(コンシューマー30%/ビジネス10%強)と見込んでいるという。また、平成13年度以降の市場の伸び率は10%以上と、なだらかに成長していくとしている。