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ロータス、カンファレンスで『ノーツ/ドミノ R5.0.5』の新機能を説明

2000年10月24日 20時33分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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ロータス(株)は24日、開発者向けのカンファレンス“ロータス デベロッパーカンファレンス 2000”を都内ホテルで開催した。今回のカンファレンスでは、ノーツ/ドミノ R5の最新情報や、ナレッジマネジメントプロジェクト“Raven”などに関する紹介が行なわれた。

基調講演を行なった米ロータス社バイスプレジデントのCraig Smelser氏

『ノーツ/ドミノ R5.0.5』の新機能を紹介

カンファレンスでは、今冬提供される予定の『ノーツ/ドミノ R5.0.5』の新機能に関する説明が行なわれた。

新機能の1つ“ドミノオフラインサービス(DOLS)”は、ノーツの複製(レプリケーション)機能をノーツ以外のクライアント(ウェブブラウザーやOutlookなど)でも実現できるテクノロジー。ローカルPC上にドミノサーバー内のデータベースの複製を取り込むことで、PC上でノーツアプリケーションを動かせる。

“ドミノネットワークファイルストア(DNFS)”は、Windowsのファイルシステムとドミノサーバーを連結させるテクノロジー。Windowsのエクスプローラ上でドミノサーバーをファイルサーバーとして利用できる。エクスプローラを通してドミノサーバーに保存されたファイルは、ドミノデータベース内の添付ファイルとなる。

そのほか、Outlookのスケジュール機能やタスク機能をドミノサーバー上でサポートする“iNotes Access for Microsoft Outlook”、複数のドミノサーバー間、およびドミノサーバーとIBM WebSphere間でユーザー認証を共有できる“シングルサインオン”、既存のコミュニケーションツール『Sametime』との連携機能などを搭載する。

R5.0.5の次期リリースの機能についてもふれる

さらに、R5.0.5の次期リリースの新機能についても紹介された。次期リリースでは、メールやカレンダー、スケジュール機能を拡張、使い勝手やパフォーマンスも向上させるという。

カレンダー機能は、複数の予定が重なってしまった際にダブルブッキングであることを表示できる。また、カレンダーのビュー画面で時間などの編集を行なえるほか、オンラインミーティングに関する各種設定も可能となる。スケジュール表示画面は、スケジュールごとに色指定が行なえるため、画面が見やすくなるという。ユーザーインターフェースの大幅な拡張はないが、トップ画面の“Welcome Page”は、ウィザード形式でのカスタマイズが可能となる。この次期リリースの出荷時期は、R5.0.5の後となるため未定という。

クライアント新製品も提供

米ロータス社のバイスプレジデントであるCraig Smelser氏は基調講演で、「ロータスの今後の事業戦略の3要素は“メッセージングとコラボレーション”、“ナレッジマネジメント”、“e-ラーニング”。コラボレーションは企業成長の原動力。“コラボレーション=電子メール”ではない。メッセージングはインフラの一部に過ぎない。コラボレーションには、ドミノのようにマルチプラットフォームに対応した標準準拠のインフラが必要だ」

「また、コラボレーションには、いつでもどこでもアクセスできるクライアントも必要。ロータスは『ノーツクライアント』、ウェブブラウザーベースの『iNotes』、携帯情報端末からドミノにアクセスできる『Mobile Notes』の3つのクライアント製品を提供する」と語った。

iNotes Web Accessは、ブラウザーベースでドミノサーバーにアクセスできる次世代ウェブデスクトップクライアント。既存のノーツクライアント R5をウェブ化したようなインターフェースとなっている。カレンダー画面はOutlookのような外観で、メール画面では、メールの未読/既読を色で識別できる。DHTMLおよびXMLをサポートしており、Internet Explorer 5に対応。Netscape Navigator 4.7もサポートする予定という。

『iNotes Web Access』の画面

ノーツクライアントとの差異については、iNotesはブラウザーベースのため、文章入力などの使い勝手やパフォーマンス部分がノーツクライアントに比べると弱いという。しかし、DOLSを採用することで差異は縮小できるとしている。

“Raven”製品第1弾を2001年に出荷

また同社は、同社が提唱するナレッジマネジメント製品開発プロジェクト“Raven”の構成製品のひとつであるポータルサーバー『K-Station』を米国で年内に、日本国内では2001年1月~3月期に出荷するとことも発表した。

Ravenは、コアとなるナレッジ検索/分析エンジン『Discovery Engine』、ポータルサーバー『K-Station』、各種アプリケーションで構成されるが、第1弾製品としてK-Stationのみが出荷されることになる。

K-Stationは、従業員データと社内データベース、ドキュメントを融合するもの。スタンドアロン型のサーバーで、ドミノサーバーなしでインストール可能。ドミノサーバーと共に利用したほうが付加価値が高いが、K-Stationのみでも十分機能するという。表示はウェブブラウザーベースのため、利用するにはInternet Explorer 5が必要となる。

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