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マイクロソフト、「.NET」のスケーラビリティをデモ

2000年10月24日 18時22分更新

文● ASCII24 Business Center 高島茂男

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マイクロソフト(株)は24日、都内で開催したプライベートショー「The Microsoft Conference 2000/fall」において、「.NET Enterprise Servers」のスケールアップとスケールアウトの2つのアプローチによりスケーラビリティのデモを行ない、信頼性や拡張性、管理性といったアビリティをアピールした。

同ショーの基調講演で阿多親市社長は、「アビリティ」に加えて、新たなキーワード「アジリティ」を使用した。「企業は、アジリティ(俊敏性)を身に付ける必要がある」と説き、「それは、“ビジネスプロセスの統合”“高い生産性”“容易な管理と展開”によって実現できる」と、.NETでアビリティに加えてアジリティを提供していくのだと語った。

基調講演を行なうマイクロソフトの阿多親市社長

スケールアップとスケールアウトの両面をアピール

阿多社長の講演に続いて、スケールアップとスケールアウト、ビジネス統合のデモが行なわれた。

スケーラビリティを確保する手法には、サーバ自体のCPUやメモリを増強していく“スケールアップ”と、サーバの台数を増やしていく“スケールアウト”の2つの手法がある。このそれぞれについて、高い負荷でもコントロールできている様子をデモで示した。

スケールアップのデモでは、UNISYSのWindows 2000 Datacenter Serverを採用したサーバ「ES7000」を利用した。これは、CPUにPentium III Xeon-550MHz×32を、メモリを32GB(最大で64GBに対応)搭載している。

32CPUのうち8CPUを、2拠点間の最低航空運賃を求めるプログラムにまず割り当てた。それに対して、1日に43億アクセスに相当する負荷をかけ、それが順調に処理できている確認を行なった。

パフォーマンスモニタの画面。8CPUが割り振られ、均等に負荷がかかっている
最低航空運賃の経路検索が行なわれている様子

次に負荷を一気に1日166億アクセス相当に増加させたが、8CPUでは約40億回の処理以上にパフォーマンスが上がらなかった。そこでCPUの割り振りを8CPUから32CPUに変更した。これは、チェックボックスにチェックを入れていくだけで、簡単にリソースの変更が実行できていた。その結果、32CPUが均等に働き、1日160億回に相当する処理が問題なく行なわれた。

パフォーマンスモニタで、32CPUが働いているのが分かる。左下側のチェックボックスを順にチェックしていっただけでリソースが変更された
経路検索の赤い線が、43億回のときに比べて多く描写されるようになった

Application Centerでネットワーク負荷分散

もう一方のスケールアウトのデモは、Compaqの「ProLiant DL360」16台に「Commerce Server 2000」「Application Center 2000」を、「ProLiant 8500」4台に「SQL Server 2000 Enterprise Edition」をセットアップした状態で行なわれた。16台のDL360では“ネットワーク負荷分散”が、4台の8500では分割して収納されたデータベースが外からは1つにみえる「パーティショニングビュー」の機能を用いた負荷分散が利用されている。スケールアウトでは、マシンパワーに頼るのではなく、負荷を分散するクラスタリングによってスケーラビリティを確保する。

こちらもまずは8台でチケット予約のWebサイトに対して負荷をかけ、その後稼働台数を16台に増やして、均等に負荷が分散されている様子を見ることができた。

Application Centerの管理画面。負荷を増やすと、左側のCommerce Server側で赤い色が出現し、高負荷状態になったことが分かる
8台から16台に増やすと、均等に負荷が割り振られ、赤い色がなくなった

クラスタリングでは1台に障害が発生してもフェイルオーバーによって、ほかのマシンに処理が引き継がれ、業務を途切らせないことも重要になる。デモでも4台のSQL Serverのうち1台の電源を切り、フェイルオーバーによって処理が引き継がれる様子がデモされた。

A~DのSQL Serverのうち、Bにバツ印がついたが、BからCへフェイルオーバーされ、処理が続行された

最後に、BizTalk Server 2000でXMLを利用したビジネスプロセス統合の例を見せた。デモでは、PDAから社内のSAP R/3に在庫の問い合わせを行い、さらにビジネスパートナーのAS/400にも問い合わせ、引き当て数量の情報を取得し、発注するということが行なわれた。

SQL Server 2000 Windows CE Editionで入力し、XMLのデータを送信する
Pocket PCから受け取ったXMLデータ。実際にはこのような表示は行なわれないが、デモということで見せた
プロセスは、BizTalk Serverのビジネスプロセスオーケストレーションデザイナで定義する

.NETのラボが新宿にオープン

講演では、そのほかに、「Enterprise Computing Lab」「新パートナー制度」が発表された。

「Enterprise Computing Lab」は、Windows 2000および.NET Enterprise Serversが体験、検証できる施設で、11月下旬に、新宿の小田急サザンタワーにあるマイクロソフトのオフィス内に開設される。

新パートナー制度は、既存のマイクロソフト認定ソリューションプロバイダープログラムを強化するもので、「マイクロソフト認定パートナー」、その上位版が「マイクロソフト認定ゴールドパートナー」とシンプルな名称になり、来年1月に開始される。従来の制度と比べて、ジャンルを分けて認定していくということで、パートナー企業はそれぞれに得意分野を明らかにでき、エンドユーザー側も選定が行ないやすくなるとしている。

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